参加者の笑顔が自分の活力に|移動映画館と二人三脚で復興を目指す
いつもお読みいただき、ありがとうございます。
チューリップ企画スタッフのわかです。
先日、あるコンビ芸人さんが、下積み時代から欠かさず漫才を見に来てくれているファンがいることを話していました。
どこの会場に行っても顔を見るし、時には漫才についてのコメントも送ってくれる。
誰よりもそのコンビのことをよく知り、誰よりも応援してくれている。
そういう人がいてくれるからこそ、長く続けていけるのだろうなあと感じ、心温まるエピソードでした。
移動映画館での上映会も、支えてくださる方々がおられなければここまで続けることはできなかったでしょう。
助けたり助けられたりを繰り返しながら、お客様と二人三脚で進んでいるのが移動映画館なのです。
今回は、心の復興支援事業として始まった移動映画館を、開始当初から支えてくださっている方々を紹介します。
せっかく生かされた命を何に使う?
東日本大震災で被災された、岩手県大槌町の60代男性。
地元で衣料品店を営んでいましたが、大津波で奥さんもお義母さんも、自宅もお店も失ってしまいました。
悲嘆に暮れる中、それでも「せっかく生かされた命だから、復興のために役立てたい」と思うようになったのだそうです。
そんな時、会長を務める「仮設商店街」を移動映画館が訪れました。
入場者は自分と、自治会長の2人だけ。
移動映画館の中で上映されていたアニメ映画では、親鸞聖人のたくましい生きざまが描かれていました。
アニメに関心を寄せ、「まだ知らない人にも見せてあげたい」と思われた会長は、商店街だけでなく、仮設住宅でも開催してほしいと、
自ら仮設住宅の自治会長や知り合いに連絡を取り、開催場所が次々と決まっていきました。
移動映画館で広がる喜びの声
移動映画館が仮設住宅に訪れるようになり、そこに暮らす人たちからは、「移動映画館が来てくれて、映画が見られるのはとてもうれしい」
「親鸞聖人のアニメ映画で、生きていく力をもらえた」という声が寄せられました。
開催の中心となった仮設商店街の会長は、次のように語っておられます。
「町や家など形あるものは津波で流されましたが、親鸞聖人の教えは流されるものではありません。
アニメ映画を喜ぶみんなの姿を見るのがうれしいです」
移動映画館のスタッフも始まったころのことをこう振り返ります。
「当時の大槌町は、建物の復興も進んでいませんでした。
そんな頃からずっと続けてこられたのは会長のおかげです。
今では多くの方が続けて映画を鑑賞し、元気になられています。
一人の力は小さくても、地道な種まきで大きな結果につながることを教わった気がします」
復興を目指しての移動映画館との二人三脚はこれからも続いていきそうです。
移動映画館を応援したい
移動映画館が東北の復興支援事業に回る中で、ぜひ移動映画館を応援したいと言ってくださる方があります。
岩手県盛岡市にお住いの60代女性は、移動映画館で鑑賞した親鸞聖人のたくましい生涯に心を打たれたといいます。
移動映画館と出会った頃は、「死にたい」という思いで一杯だったのだそうです。
「それまで、ずっと死にたいと思っていました。
自分みたいな人間は、生きていても仕方がないと思っていたのです。
『私は勇気がないから死ねないんだ。でも、死ねないのは、生きて何かしなければならないからではないか』とも思っていました。
そんな時、移動映画館で親鸞聖人のアニメ映画と出会い、『面白い!次はどんなお話しかな』と思いながら、続けて参加しました」
また、移動映画館に期待していることを次のように語られています。
「私の近所にも苦しんでいる人はいっぱいいます。
移動映画館には全国を走り回って、苦しむ人たちに親鸞聖人のアニメ映画を見せていただきたい。
そのためにも、自分ができることで精一杯応援したいと思っています」
力強いエールに、スタッフも胸が熱くなりました。
こうした支えがあってこそ、私たちも元気に、やりがいを持って事業に取り組むことができているのです。
まとめ
移動映画館が訪れる先では、不自由な生活の中なのに、私たちに温かいお心遣いをくださる方がたくさんおられます。
元気を届けに行ったのに、逆に元気をもらってくるということばかりです。
移動映画館が上映会を開催してこれたのは、多くの方の支えがあればこそ。
本当に感謝してもしきれません。
「生きるよろこびをすべての人に」
ご期待に応えられるよう、移動映画館は今日も幸せを届けに走ります。
わか
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