暗記が苦手な人でも簡単に暗記「皿回し暗記法」(6)
試験合格請負人のあさだです。
「夜型生活」よりも「朝型生活」をすすめています。
続けて暗記の説明をしたいと思います。
どの試験でも、暗記を避けて通ることはできません。試験によっては、暗記のみで、合格点をとれる試験もありますし、暗記だけでは合格点がとれない試験でも、基本的なことは暗記した上で、応用問題を解くことになります。
試験に合格しなければ、次のステップに進めないのならば、覚えることに意味があるかどうかの問題ではなく、合格するために、覚えなければなりません。だからこそ、効率的に覚えることが大事になります。
どうすれば、効率的に覚えることができるのか。勉強のコツも、学んだことは復習することにありますが、暗記のコツも「忘れる前に反復する」ことにあります。
その暗記のコツを方法化したのが「とにかく回転法」「皿回し暗記法」です。
目次
「とにかく回転法」とは
- とにかく声に出して読み始める
- 速く読めるようになる
- 短い時間でたくさん読めるようになる
- ある時、一気に定着度が増している感じがする。ラストスパート!
- いつの間にか暗記している
では、具体的に、どのように「とにかく回転法」を使って覚えるのか。それが「皿回し暗記法」です。今回、説明したいと思います。
「とにかく回転法」の「回転させる範囲」
「とにかく回転法」で大事になるのは「回転させる範囲」の設定です。
「とにかく回転法」を話しますと「どれぐらいの範囲で回転させたらよいのでしょうか?」という質問を受けます。
いきなり、参考書全部、読みましても、1回転させるのに時間がかかりすぎますので「忘れる前に反復」することができません。
これでは、どれだけ読んでも、効果は現れません。
最初は、範囲を小さめにして、何度も回転できるようにします。
暗記が苦手と言っている人でも、小さい範囲で回転させれば、必ず覚えることができます。
例えば、1行でもいいです。諦めず、繰り返し音読すれば、覚えられない人はいないと思います。
ある程度、覚えましたら、次の範囲にうつります。
一度、覚えたところは、何もしないと忘れてしまいますから、1日に1度、読むなど、忘れない程度に、音読します。
覚えるのは大変ですが、忘れないようにするのは、それほど大変ではありません。
これを続けていきます。参考書の最後まで行きましたら、最後は、参考書1冊全体を、回転させていきます。
これを、イメージしやすく説明したのが「皿回し暗記法」です。
「皿回し暗記法」とは
具体例
具体例を通して、説明したいと思います。
実際に、ある方から質問を受けたものです。
「50題の問と答のドリルがありました。その答えを覚えなければならない」というものです。
「暗記の得意な○○さんは、すぐに覚えられるでしょうが、暗記が苦手な私は無理です。」
そういう方でも、皿回し暗記法を使えば、必ず覚えられます!
50題全部を順番に読み始めても範囲が広いですから、範囲を小さく分けます。
A. 1~10
B.11~20
C.21~30
D.31~40
E.41~50
仮にこのように5つに分けます。
苦手意識の強い人でしたら10に分けてもよいかもしれません。
「皿回し暗記法」の「皿回し」とは
皿回しで、5枚の皿を回すとします。
最初は1枚も回っていませんが、最終的には5枚が安定して回っている、そういう状態にしたい訳です。
どうすればよいでしょうか。
まず、1枚目を回し始めます。
うまく回りましたら、2枚目にうつります。
2枚目を回し始めますが、2枚目しか考えていないと、せっかく回っていた1枚目がスピードが落ちて、パリンと割れてしまいます。
2枚目を回しながら、1枚目が割れないようにしなければなりません。
それには、1枚目のスピードが落ちないように、たまに回す、回転を与えればよいです。
ゼロから回し始めるのに比べれば、簡単なものです。
1枚目が割れないように、2枚目を回し始めて、2枚目も回りました。
次に3枚目を回し始めますが、同じように3枚目しか考えていないと、せっかく回っていた1枚目、2枚目が、パリンと割れてしまいます。
たまに、1枚目、2枚目に回転を与えながら、3枚目を回し始めます。
3枚目が回りましたら、次の4枚目にいきます。
同様にやって、5枚目にいきます。
すると、5枚全部が、ある程度のスピードで回っている状態になります。
そして、5枚全部に、回転を与えていきます。
すると、5枚が安定して回っている状態が完成します。
まさに、この皿回しのように、範囲を5つ分けて、回していく訳です。
どのように「皿回し暗記法」を使うのか
A. 1~10
B.11~20
C.21~30
D.31~40
E.41~50
最初に(A.1~10)から始めます。
答えの1~10を順番に読んでいきます。
10までいきましたら、1に戻ります。
これを繰り返し、音読します。
ここで「回転させる」訳ですから、5で終わった場合には、次は6から始めてください。
9で終わった場合には、次は10から始めてください。
いつも1から始める人があります。
そうしますと、前半はよく覚えているが、後半は、覚えられていない、ムラができてしまいます。
そういうムラをできるだけなくすためにも、終わったところから回転させるようにしましょう。
Aの範囲で「一気に定着度が増している感じ」がしましたら、次のBの範囲にうつります。
答えの11~20を、順番に読んでいきます。
ここで(B.11~20)だけ音読していると、せっかく覚えたAの皿の回転が遅くなって、割れてしまいます。
Aの皿が割れないように、Aの範囲も音読します。例えば、Bを10回、読んだら、Aを1回読む など。
Bの範囲で「一気に定着度が増している感じ」がしましたら、次のCの範囲にうつります。
この繰り返しで、A~Eの5枚の皿を回し始めます。
そして、1~50の範囲で、音読を繰り返します。
忘れないようにしていても、やはり忘れてしまうのが人間です。
1~50の範囲で、音読を始めますと、忘れているところに気が付き、少し落ち込むかもしれませんが、それを気にせず、音読を繰り返すと、A~Eの5枚の皿が安定して、回り始めます。
その状態になってから、書きの練習に入ります。
「皿回し暗記法」のポイント
「皿回し暗記法」のポイントは、
- 「回転の範囲」の設定(どの大きさの皿を用意するか)
- 毎日、音読するための「時間管理」(皿を割れないようにする努力)
暗記が苦手と思っている人が、いきなり広い範囲を設定するのは、ちょうど、皿回しが得意でない人が、いきなり、大皿を回そうとするのと同じです。
大皿は、とても回すことはできません。
回しやすい小さな皿(狭い範囲を設定)にしましょう。
私は「皿回し暗記法」で、いつも暗記していますので、
- 「回転の範囲」の設定(どの大きさの皿を用意するか)
- 毎日、音読するための「時間管理」(皿を割れないようにする努力)
1と2を考えたら、あとは実行あるのみです。
暗記力が落ちても、この方法でやればよいとわかっているので、暗記は苦にならず、覚えることができます。
まとめ
「とにかく回転法」を応用した「皿回し暗記法」
1.「回転の範囲」の設定(どの大きさの皿を用意するか)
2.毎日、音読するための「時間管理」(皿を割れないようにする努力)
次回は、苦手意識をどうしたらよいのか、説明したいと思います。
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あさだ よしあき
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