暗記が苦手な人でも簡単に暗記「皿回し暗記法」(2)
歴史は暗記ではなくストーリーで学ぶと思っている、あさだです。
「勉強法」のセミナー開催、メルマガで情報発信をしています。
続けて、暗記について、説明したいと思います。
どの試験でも、暗記を避けて通ることはできません。試験によっては、暗記のみで、合格点をとれる試験もありますし、暗記だけでは合格点がとれない試験でも、基本的なことは暗記した上で、応用問題を解くことになります。
試験に合格しなければ、次のステップに進めないのならば、覚えることに意味があるかどうかの問題ではなく、合格するために、覚えなければなりません。だからこそ、効率的に覚えることが大事になります。
どうすれば、効率的に覚えることができるのか。
年をとるほど、「暗記が苦手」と思う人は、増えていくのではないでしょうか。
エビングハウスの忘却曲線
記憶に関する本を読みますと、必ずといっていいほど、紹介されるのが、エビングハウスの忘却曲線です。
20世紀の始めに人間の記憶に関して有名な実験を成功させたのが、ドイツの心理学者エビングハウスです。
彼によれば人間は20分で42%、1時間で56%、9時間で64%の勢いでものを忘れてしまうと言っています。
授業が終わって1時間もたつと、半分以上忘れてしまうことになります。とほほ・・・。
すぐに忘れてしまうのは、私だけではなく、皆、そうだということです。
私だけだったら、大変ですが、皆、そうなら、安心です。
「人間は忘れる動物である」と言った人もあります。
「忘れたのは私が悪いんじゃないんです、脳が悪いんです」と言い訳を言っていた人を見たことがあります。
そこで、復習はなるべく早いうちにやった方がよいと言われています。
予習と復習、どちらが大事か
高校生まででしたら、予習・復習ともにできるでしょうが、大学生の授業になると、授業の範囲が広く、また、他にもやることが多くなり、なかなかできません。
社会人になると、仕事がありますから、ますます難しくなります。
なんとか時間を捻出して、予習か復習、どちらかならばできるとしたら、どちらをすればよいのでしょうか。
それは「復習」に決まっています。
それは、なぜか。
予習してこないとわからない授業ならば、その先生は、わかりやすく説明する努力が不足していますので、先生に問題があります。
予備校の授業、資格の専門学校の講義等を受講しますと、どうしたらわかってもらえるか、その努力が感じられます。
塾や予備校など、自分で先生を選ぶことができるならば、予習しなくてもわかる授業をする先生にしましょう。
(自分で選ぶことができなければ、どうするか。これは別の問題になりますので、ここでは、ふれません。)
逆に、予習して、全部、内容がわかるならば、その授業を受ける必要がないかもしれません。
授業にあわせずとも、自分のペースで勉強していけばよいです。
「自分で予習してもわからなかったが、先生の授業を聞いたら、よくわかりました」
このような授業がよいです。わざわざ、お金を出して、時間を使って、授業を聞きに行くのですから。
話は、少しずれますが、東京大学の数学科は、授業の内容は大変難しいことで有名です。
数学科だった友人から聞いたことがあります。
数学科は、3通りの人に分かれる。
- 授業を聞かなくてもわかる人(いわゆる天才です)
- 授業を聞いてわかる人
- 授業を聞いてもわからない人
出席をとらないので、授業に来るのは2の人だけ。
1の授業を聞かなくてもわかる人は、自分で図書館で勉強しています。
3の授業を聞いてもわからない人は、授業の時間、ボーッとしているだけなので、図書館で、自分のペースにあわせて勉強しているそうです。(3の人の殆どは留年してしまうそうですが)
授業の内容についていけなくなると、授業に出ている時間がもったいないことになりますので、授業の内容についていくことが大事になります。
授業を聞いて、よくわかったとしても、そのままにしておくと、エビングハウスの忘却曲線にしたがって、時間とともに、忘れてしまいますから、大変、もったいないことになります。だからこそ、復習が大事になります。
暗記のコツは「忘れる前に反復する」
復習の重要性をまず知ることが大事です。
知らないと、復習を後回しにしがちですが、知っておくと、復習をしないと、授業代のお金をドブに捨てるようなものですから、疲れていても、復習をしようという気になります。
疲れ果てているときなどは、そこへさらに頭を使うとなると、睡眠欲に流されてしまうことも多く、気づいたときには、眠っていたということもあるかもしれません。(本はどこへいった!)
勉強のコツも、学んだことは復習することにありますが、暗記のコツも「忘れる前に反復する」ことにあります。
「忘れる前に反復する」、その暗記のコツを方法化したのが「とにかく回転法」「皿回し暗記法」です。
「とにかく回転法」「皿回し暗記法」と聞いてイメージがわく人はいないでしょうが、この暗記法の内容は、実は、どの資格の専門学校でも、当たり前のように、言われていることです。
私も通っていた専門学校の先生から、同じようなことを聞きました。
では、どんな方法なのか。次回、説明したいと思います。
まとめ
・エビングハウスの忘却曲線 「人間は忘れる動物である」
・勉強のコツも、学んだことは復習することにありますが、暗記のコツも「忘れる前に反復する」ことにあります。
さらに続きます。
(関連)
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あさだ よしあき
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