「老人性うつ」にならずに幸せな人生を送るには?
こんにちは。”伝わる”技術研究家のみさきです。
高齢化が進んでいる日本で、最近「老人性うつ」という言葉を聞くようになりました。
私の両親がちょうど65歳になり、この先の人生も幸せに過ごしてもらいたいので、知っておきたい問題です。
目次
「老人性うつ」を患う人が増えている
「老人性うつ」とは65歳以上の人が患(わずら)う”うつ病”のことです。
どの年代の人もうつ病を発症する可能性はありますが、高齢者の「老人性うつ病」は、認知症の初期症状と似ているため、周囲の人が「心の病」となかなか気付けずに、症状が悪化することが少なくないようです。
厚生労働省の統計によると、うつ病で治療を受ける100万人のうち、約40万人が65歳以上だそうです。
(参考)『老人性うつ』和田秀樹
「老人性うつ」の原因
「老人性うつ」を患(わずら)うのには次のような原因が挙げられます。
定年退職による喪失感
40数年、仕事一筋で社会の第一線で活躍されてきた60代半ばの人は「老人性うつ」を発症しやすい年代と言われています。
定年退職で立場を失い、「自分は誰からも必要とされていないのではないか?」と悲観的に考えてしまう人が少なくないようです。
配偶者との死別
長年連れそった大切な妻や夫が亡くなった時の別れは、大きく深い悲しみであることは言うまでもありません。
心が空虚になり、それでも「自分はまだ生きていかなければならないのか」と、気力が湧かずにいるという話を聞きます。
病気治療や入院による不安やいらだち
これまで健康で畑仕事や夫婦で旅行を楽しんでいた最中に、突然の脳梗塞(のうこうそく)で体が自由に動かなくなる、というようなことがあります。
治療をして大事には至らずとも、これから先ずっと治療や入院が続くとなると、気が滅入(めい)ってしまいます。
「老人性うつ」にならずに幸せな人生を送るには?
これらのように、今まで生きがいとしてきた仕事や夫や妻、健康が自分から離れてゆき、「老人性うつ」を発症する高齢者が増えています。
前回のブログ「老い」とは何か?|人生において深刻な何かを知らされる話で、お釈迦さまは誰もが目を背けたい「老い」の問題を29歳の若さで真剣に見つめられた方だと、紹介いたしました。
年を重ねるにつれ、老いや病気、死別などで苦しむことになる。
それでは何のための人生なのかと悩まれ、本当の幸せを求めたいとお釈迦さまは出家なされたのです。
お釈迦さまは出家なされ、老いと病と死を超えた幸福を求められ、仏の悟(さと)りを開かれました。
お釈迦さまは、
「この世には3通りの幸せ者がある」と教えてゆかれました。
「家の長者」「身の長者」「心の長者」の3通りです。
「家の長者」とは、お金や財産に恵まれている人
「身の長者」とは、健康に恵まれている人
「心の長者」とは、絶対の幸福という心の幸せに恵まれた人です。
(お釈迦さま)
そしてお釈迦さまは「家の長者」よりも「身の長者」、「身の長者」よりも「心の長者」が良いと教えられました。
それは何か起これば、「家の長者」「身の長者」は崩れてしまい、喜べなくなってしまうからです。
たとえどんなに老いても、どんな病気になっても、そして仕事や夫や妻、健康が自分から離れていっても変わらない絶対の幸福「心の長者」になりなさいよ、とお釈迦さまは勧められているのです。
まとめ
「老人性うつ」は定年退職・配偶者との死別・病気などにより患うと言われています。
お釈迦さまは「この世には3通りの幸せ者」があると説かれました。
「老人性うつ」にならず「心の長者」になれるように人生を送りたいですね。
年を取ったら、なんとなく仏教を聞かなくてはいけない気がするという声を時々聞きます。
どうしたら「心の長者」になれるのかを感じられているからなのかもしれませんね。
(関連記事)
→『お釈迦様物語』世に三長者あり|家の長者・身の長者より心の長者たれ
みさき
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