今こそ自分を変えるには「自己認識力」が必須項目
こんにちは。伝わる技術研究家のみさきです。
人は人生の折々で
「私の人生このままでいいのか」
「もしかしたら死ぬかもしれない、もっと自分の好きな事をしたい」
「自分を変えたい」
と自己を振り返ります。
今回は、今こそ自分を変えて幸せになりたいと思った時に必要な「自己認識力」について掘り下げて考えてみたいと思います。
自分を変えられない理由
なかなか自分を変えられないときは、自分を変えさせない心の壁がある状態です。
たとえば次のような心です。
「人から良く思われたい」
「傷つきたくない 自分を守りたい」
「職場のあの人、夫(妻)のせいでイライラする」
このような心は、自分という存在を「他人の眼」に委ねている状態です。
ある女性は息子のことを誰にも何年も話すことができずに苦しんでいました。
息子さんは、うつ病に罹り高校を中退したそうです。
「息子のことを悪く思われるのが恐かったし、自分の子育てがいけなかったと責められるのではないかとなかなか相談ができなかった」とその女性は語りました。
そんな時に職場で責任ある役職を任され、常に気を張る状態が続き、ついに心労が重なって仕事を休まざるを得ない状況にまで至ったそうです。
家庭や職場で過ごす日常で、他人にどう見られているか、どう思われているかはとても気になります。
人間関係を良好に築く上で他人の眼を気にすることは必要だから、気になるのは当然ですし、大切なことでもありますが、他人の眼に映る自分に全幅の信頼を寄せるのはどうでしょうか。
「正も邪も勝手に決めるわが都合」と昔からいわれます。
「正か邪かの判断を、己に都合が良いか悪いかで決めている」という意味です。
他人にとってあなたが良い人かどうかは、相手の都合によってコロコロ変わるということです。
会社の上司がいつも自分にだけ厳しかったら、その上司に苦手感情を持ち、極力避けたくなるでしょう。
ところがある日、その上司が他の同僚に自分の仕事ぶりを褒めているのが聞こえてきた。
何人かの同僚に尋ねると、その上司はいつも自分のことを評価していることを知った、としたらどうでしょう。
その上司の見方は一変するでしょう。
自分の仕事を否定する「悪い人」から、周りにも自分のことをよく言ってくれる「いい人」に、がらりと評価が変わります。
こんなことはよくあるように、他人に対する評価は自分の都合によって180度コロッと変わります。
他人が自分を見る眼も同様に、その人の都合によって良くも悪くもなるのです。
過剰に他人の眼を気にしすぎて、自分の心を押し殺す必要はないことが分かると、今の自分を受け入れられるようになり、心が楽になります。
息子のことで苦しんでいた女性も、自分が体調を崩したことをきっかけに、もっと自分を大切にしたいと考えるようになったそうです。
自分自身と息子の今の状態を素直に受け入れる心ができ、親友に話を聞いてもらい、気持ちが軽くなったと言っていました。
自分を変えるには「自己認識力」が必須項目
今こそ自分を変えたいと思ったときには「自己認識力」を高めることが必要です。
「自己認識力」とは、自分のことをどれだけ分かっているかということです。
私たちは、他人の評価によって自分を知るところが大きいですが、他人の眼によって映る「私」は、都合という色メガネを通しているので、正しい自分とは言えません。
他人の評価や感情に心を振り回されて、心が疲弊している人は少なくありません。
今、書店やネット上で「マインドフルネス」がストレス対処法として人気です。
「マインドフルネス」とは、仏教の八正道の一つ「正念」を英訳した言葉です。
評価や感情にとらわれず、物事の本質をあるがままに心にとどめ、常に真理を求める心を忘れないこと、正しい信念を持つことを意味します。
仏教を説かれたお釈迦様は「仏教は法鏡なり」と仰っています。
「法」とは、真実のこと。
「法鏡」とは、真実の自分を映す鏡。
仏教を知ることは、ありのままの自分を映す鏡を見るようなものだということです。
仏教を聞き、自分の本当の心に耳を傾けてみてはいかがでしょうか。
それが自分を変えたいと思った時「自己認識力」を高める転機となるかもしれません。
まとめ
・他人の眼を気にしすぎていると、なかなか自分を変えられない。
・他人からの評価は都合によってコロコロ変わる。
・自分のことをどれだけ理解しているか「自己認識力」を高めよう。
あなたの悩みが少しでも軽くなり、心穏やかに過ごせますように。
みさき
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