後悔の涙で終わらせないで。後悔は人生を変える転機にしよう

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こんにちは。九条えみです。

最近読んだ記事の中で、60代男性の後悔の言葉が載っていました。

家族もみんな亡くなり、自分はアルコール依存症になって現在も通院しています。家族も生活も何もかも失って、生きる自信を無くしました。後悔の毎日です。

後から悔やんでみても元通りにはならないと思うから余計に、悲しみ絶望感に襲われます。

しかし、後悔の涙が人生を変える転機になることもあります。もし涙が出るほど後悔することがあるならば、あなたの人生における重要なターニングポイントになるかもしれません。

後悔は避けたいものだけど…

誰しもが後悔したくありませんから、進学先、会社選び、結婚相手、保険会社選び、老後の準備…など慎重に判断することと思います。

しかし、時として「あの選択は間違っていた!」と後悔することがあります。

後悔しないように選択したにもかかわらず、です。

なぜでしょうか。

選択するときは、色々下調べをして、経験者に話を聞いて、今までの経験を総動員して「きっと大丈夫だろう」と信じて選択します。

しかし、「後悔」とは「後から悔いる」とあるように、大丈夫だろうと信じた選択が、思っていた結果にならなかった時に「こんなことになるなんて・・・」と後悔します。

後悔は避けたいものですが、二度と同じ後悔をしたくないという痛みが、生き方を変えることもあるのです。

後悔の痛みが生き方を変える

これは知人から聞いた話です。

女手一つで育ててもらった男性(当時45歳)が、病床に臥す母親を看ていた時のこと、母親が突然、

「いつも美味しいものを作ってくれてありがとう。」

「産んでくれてありがとう」

と言ってくれたら嬉しいよ。

と言ったそうです。

そして、それが母親との最期の会話になりました。

後日、男性が研修会に参加した時に、講師から「当たり前」について教えてもらったそうです。

当たり前の付け所を間違えると全部が狂う

子供の立場で“親は子供を育てて当たり前、ご飯を作ってくれて当たり前、掃除洗濯してくれて当たり前”と思っていませんか?

ここを子供の当たり前にすると親子関係が狂ってしまう。

もちろん、親は自分の責任で子供を産んだのだから、子供を育て、不自由がないように必要なものを買い与えたりする。

これは親の当たり前。

けれど、親の当たり前を子供が言ってはいけない。

子供の当たり前は、親に何かしてもらったらその都度『ありがとう』と言う、感謝する

これが子供の当たり前です。」

講師が「親に何かしてもらったら『ありがとう』と言う」と聞いた瞬間、その男性は涙がこぼれそうだったと言っています。

私は直接の面識はありませんから、あくまでも推測ですが、この方は普段から「ありがとう」をあまり口にされない方だったのではないかと思います。

女手一つで子を育てる苦労は計り知れません。この方のお母さんは、自分を犠牲にして子供を養うために毎日必死だったと思います。そんな母親の背中を見ていながら「ありがとう」の言葉を伝えていなかったことに、今更ながら気づかされたのではないでしょうか。

「ありがとう」の一言を母親が切望していたこと、今となってはもう「ありがとう」を伝えられない無念さを痛感し、「こんな後悔は二度としたくない。これからは誰かに何かをしてもらったら『ありがとう』だけは必ず言うようにします!」と決意されたと聞きました。

まとめ

後悔したい人などいません。しかし、二度と同じ後悔はしたくないという痛みが大きければ大きいほど、過去の自分を真剣に反省し、生き方を変えるきっかけになります。

「経験は最良の教師である。
 ただし、授業料が高すぎる。」

(トーマス・カーライル)

「人間が賢いかどうかは、その経験のいかんによるものではない。
 その経験をいかに生かすかによるのである。」

(ジョージ・バーナード・ショー)

二度と同じ後悔を繰り返さないためにも、痛みを忘れず向き合っていく覚悟が人生を好転させていくのですね。

後悔した過去に向き合うには勇気が欲しいという方は、こちらの記事が参考になると思います。

取り返しのつかない失敗と後悔が「どう生きるか」を形成する

失敗した時の後悔をどう生かしたら良いかよく分からない、という方はこちらの記事がおすすめです。

後悔と反省の違い|後悔を反省に活かすために必要な心がけとは?

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九条えみ

チューリップ企画では、お客様サポートおよびウェブでの情報発信を担当しています。仏教を学んで約10年。仏教の視点からお悩み解消のヒントをご紹介できればと思います。
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