ご存じでしたか?あなたがいるのは100兆人の奇跡のおかげ|命の価値とは
『あした死ぬかもよ?人生最後の日に笑って死ねる27の質問』(ひすいこうたろう著)を読みました。
死ぬ直前の自分はどんな風でありたいか、後悔なく生きた「未来」の自分は「今」の自分になんと声をかけるか、など「死」から逆算して「今」の生き方を考えさせられました。
なかでも特に印象的だったのが、「あなたは、わかっていますか?あなたの命のほんとうの価値を。」という問いかけから、命のルーツをたどっていく話です。
今回は、命の価値を具体的な数字を出しながら確かめていきます。
歯車が一つ違えば…
私たちが人間に生まれられたのは、お父さんとお母さんがいたからです。
お父さんとお母さんにも、それぞれ父と母がいます。自分からいうとおじいちゃん、おばあちゃんですね。
おじいちゃん、おばあちゃんにも父母がいます。
ひいおじいちゃん、ひいおばあちゃんまでの8人が出会ってくれたおかげで、誕生できたのです。
3代前のひいおじいちゃん、ひいおばあちゃんまでなら、会ったり、話を聞いたりして、身近に感じる方もいるかもしれません。
さらに命の歴史をたどってみましょう。
9代さかのぼると、先祖は1,022人にもなります。
2,000年前までさかのぼれば、なんと100兆人!
現在の地球の人口は約80億人ですから、100兆人といえば今の地球1万2,500個分が必要なのです!!(壮大すぎてよく分からん…笑)
一人の命が誕生するまでには、80億人が住む一個の地球では全く足りませんから、まさに「人命は地球よりも重い」と言われるとおり、一人の命にはたいへん重い価値があるのです。
100兆、200兆、400兆…と膨大な数の先祖が、ただの一回も命のバトンを落とさなかったからこそ、私は生まれることができました。
もし、両親が出会ってなかったら、何かの理由で先祖のうち一組でも子孫を残せなかったら……。
何億、何兆、何京という天文学的な歯車の一つでも違えば、私もあなたも今ここに存在していなかったでしょう。
改めて、お父さんお母さんありがとう!!!
そしてこのブログを読んでくださっているあなたとのご縁に感謝!
「ありがとう」の語源は、私?
仏教を説かれたブッダも「人間に生まれる」ことがいかに難しい、有り難いことなのか「盲亀浮木(もうきふぼく)の譬(たと)え」で示されています。
ある時、ブッダが
「たとえば、大海の底に1匹の目の見えない亀がいて、100年に一度、海面に浮かび上がるのだ。
その海には、1本の木が浮いていて、その木の真ん中に小さな1つの穴がある。
100年に一度、海面へ浮かび上がった目の見えない亀が、ちょうど浮木の穴へ頭を入れることがあるだろうか」
と尋ねられました。
弟子の阿難(あなん)が、
「そんなことは、毛頭、考えられません」
と答えるとブッダは、
「誰でも、そんなことはありえないと思うだろう。
だが、何億兆年よりも永い間には絶対にないとは、誰も言い切れないであろう。
人間に生まれるということは、この譬えよりも、もっと難しい、有り難いことなのだよ」
と仰いました。
「ありがとう」は「有り難い」から来ており、語源は仏教にあると言われます。
希少=喜ばないといけないの?
「生まれ難いと言われても、気づいたら人間だったわけで、それがどうしたの?」と、命に感謝できないこともあるでしょう。
確かに希少でさえあれば、価値があるのかと言えば、それは違います。
例えは極端かもしれませんが、もし1億人に1人しか発症しない難病にかかったとしたら、どうでしょう?
「日本人で選ばれたのは僕だけだ!」とは喜べないでしょう。
なぜこんな稀な病に自分がなったのかと恨み苦しむと思います。
私たちが喜び大切にできるのは、希少かつ価値があるものです。
宝くじ1等の当選券を慎重に扱い、避難所での救援物資を有難く喜べるのは、希少で価値があるからです。
年末ジャンボ宝くじ1当の当選確率は2,000万分の1だそうですが、それより遥かに凄い確率が人間に生まれることなのです。
この世に人間として存在していることは、1億円の宝くじが100万回連続で当たったほどの幸運なのだ。
(村上和雄 筑波大学名誉教授)
これほど生まれ難い人間なのに、宝くじに当選したほどの喜びもなく、1日1日が惰性で過ぎていく。
自分より恵まれない人を見て、一時心が慰められる時があっても、しばらくのこと。
人間関係の煩わしさや病気、介護、死別など…思わぬ不幸に「人間に生まれさえしなければ、こんな苦しい思いしなかったのに」「いっそ早く死んでしまいたい」と親を恨み、人生を嘆くことさえあります。
人間に生まれたことを心から喜べないのは、命の本当の価値が分からないからです。
仏教には「人間に生まれてきたのは、未来永遠の幸せになるため」という崇高な人生の目的が教えられています。
では、人生の目的とは何でしょうか?続けてブッダに聞いてみましょう。
▼詳しくは下の記事をごらんください。▼
九条えみ
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