すべての人に関係がある危機管理能力と関係がない危機管理能力とは?
心穏やかアドバイザーのヒロカズです。
実家の屋根の角にスズメバチの巣が見つかり、取り除くことになりました。
すでにソフトボールくらいの大きさになっていたので専門の防護服を着た人がやってきたそうです。
巣ができ始めた頃に対応すれば、専門家を呼ぶ必要がなかったのですが、何かわからなかったので、対応ができませんでした。
無知とは恐ろしいものですね。
危機管理能力を高めるには
スズメバチに二度刺されると命を失うと聞いていますが、実家をたまに訪れる伯母が一度スズメバチに刺されているので、危機管理から言えば、巣からスズメバチが飛び立つ前に対応できたのはよかったです。
費用が何万円かかっても命の値段に比べれば、比較にならないでしょう。
危機管理の基本は最悪を想定して最善を尽くすと言われます。
スズメバチの巣が実家にできたのは今回が初めてではないのかもしれません。
目に触れるところにスズメバチの巣ができて初めて対応を検討するのは、目の前に危機が迫るまで危機管理を始めない人間の姿なのでしょう。
危機を想定するというのはとても難しいことなのです。
危機管理能力を高める時にはまず危機を想定することができなければ、危機管理能力を高めることができません。
どれだけ、最悪の危機を想定できるかは知識と経験が必要でしょう。
スズメバチの巣を写真で知り、ハチに刺されてひどい目にあった経験があれば、もっと敏感に察知していたに違いありません。
危機管理能力がなかった夏の話
夏になると毎年、水難事故のニュースが流れます。
小さい子供が溺れてなくなるニュースを聞くといたたまれない気持ちになります。
私は小学校1年の時に、水を引く為の深さ3メートルほどの用水の近くで水遊びをしていた時、足を滑らせ、用水の中に頭から落ちてしまいました。
当時は5メートル泳げるか泳げないかの遊泳技術だったので、危うく溺死するところだったのです。
たまたま用水の様子を見に来ていた近所のおじさんがあわてて引き上げてくれましたが、もしその人がやって来なければ、私は小学校1年生の時に死んで、水難事故の1つとして新聞に載っていたことでしょう。
危機管理能力がまったくない恥ずかしい話ですが、水辺に近づく機会が多くなる夏は水が命を奪う脅威となるのです。
水がなければ生きてはいけませんが、水によって命を落とすことがあるのです。
夏は特に水に対する危機管理能力を高める必要があるのでしょう。
あの時死んでいたら、その経験を活かすことも危機管理能力を高めることもできませんでした。
危うく死にかけたことを通して知らされたのは、人生で最大の危機であり、最大の想定外の出来事と言えば、自分が死ぬことではないかということです。
死に対する危機管理能力を高め、向上させることはすべての人に共通した課題です。
すべての人に関係がある危機管理能力
生あるものは必ず死に帰すと言われるように、生きているものにとって死ぬ以上の大事はないと言われます。
これを生死(しょうじ)の一大事と仏教では言われます。
蓮如上人(れんにょしょうにん)は
「誰の人もはやく後生(ごしょう)の一大事を心にかけて」(白骨の章)
と言われ、生死の問題以上の危機はないと記されています。
スズメバチの巣に対応する危機管理能力よりも水難事故に対処する危機管理能力よりももっと必要な危機管理とは生死の問題に対するものでしょう。
今からその問題に取り組み始めるか、先延ばしにするかは危機管理能力の問題ではなく、遠い過去からの仏縁によるのかもしれません。
まとめ
スズメバチや水難事故に対する危機管理能力は関係のある人もあれば関係のない人もありますが、生死の問題に対する危機管理に無関係な人は一人もいないのです。
その生死の問題の解答を明らかにしたのが仏教です。
ヒロ☆カズ
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