【心の疲れを取る】ステルス疲労から心を守るブッダの知恵
こんにちは、みさきです。
知らず知らずのうちに、身体的にも精神的にも疲労が溜まることを「ステルス疲労」と言われています。
「ステルス」とは「自覚のないうちに」という意味です。
もしあなたが頭痛だったり、だるかったり、よく眠れなかったり、と明らかに疲れてはいても、原因がはっきりしないために対処できず、心がモヤモヤし続けているとしたら、もしかしたらステルス疲労かもしれません。
人間関係、仕事、コロナ禍……ステルス疲労は溜まりやすい
仕事上でステルス疲労を抱える人は少なくありません。
職場では、毎日の人間関係、仕事量、ノルマ、仕事の失敗や責任など様々なストレスがあります。
一つ一つ対処し、ストレスを蓄積しないようにコントロールの上手な人は良いのですが、忙しい毎日の中で、解決しきれずに一人で溜め込んでいってしまう人もあります。
そんな人は次第にどう行動して良いかが分からなくなり、いつしか心身に疲労を蓄積させてしまうのです。
ではステルス疲労はどうすれば軽減できるのでしょうか。
一つお勧めしたいのは負の感情を無理に抑え込まないことです。
「嫌だ」「疲れが取れない」「逃げ出したい」という感情を抑え込もうとせず、「今、自分はストレスを抱えているな」「目の前の相手にイライラしているな」とその感情を理解することです。
すると不思議と心が落ち着いてきて、冷静な判断ができるようになります。
その上で、目の前の課題に、今、自分ができることは何か、を考え、さらに長期的に俯瞰して、自分が大切にしたいこと、本当にやりたいことは何か、自問自答してみましょう。
すると案外落ち着いて仕事に向き合えるようになってきます。
新型コロナウイルスの発生は、世界中の人々に大きな不安をもたらしました。
風邪であれば、体を温めて、一日休養すれば治ると知っていますので、不安にはなりませんが、コロナウイルスの場合は、未知のウイルスなので、どれほど感染が拡大するか、かかったらどうなってしまうか、得体のしれない恐怖があり、様々な報道を見聞きしては不安が大きくなったり、小さくなったり、と心が揺れ動いていました。
同様にステルス疲労は、原因や解決方法が分からないために、知らず知らずのうちに疲労が蓄積していき、ある日、限界がきてしまいます。
ステルス疲労から心を守るブッダの知恵
仏教を説かれたお釈迦さまは、私たちが生きていく中で抱える苦しみや不安は多くあれども、一番大きな不安は生命直結の不安だとおっしゃっています。
明日のプレゼンで失敗するかも、といった不安とは質の異なる、自分や家族の生命に関する不安にさらされ続けるというのは、疲労を蓄積させます。
コロナウイルスが何よりも深刻なのは、「もしかしたら死ぬのではないか」と「死」が頭によぎるからです。
地震や戦争が恐ろしいのも、自分や大切な人の生命に直結する「不安」をもたらすからです。
お釈迦さまは、この「生命直結の不安」を深く見つめられた方でした。
シッダルタ太子(後のお釈迦さま)は、インド国王の御子息で、大変裕福な身分でした。
さらに子供の頃から文武両道で、世間の評価は高まる一方でした。
地位・財産・才能・妻子に恵まれ、誰もがうらやむ境遇でしたが、やがて老いとともに失うものばかり、いつ何時、どんな病気にかかるかわからない、そして人は100%死んでいかなければならない、この厳粛な事実を知られ、人生が空虚に感じられ、悩まれるようになります。
そしてついに29歳の時、シッダルタ太子は、この「生命直結の不安」を解決するため、城を出られ、山奥深くに入られました。
それから心からの安心・満足を求めて難行苦行されること6年、ついに仏のさとりを開かれました。
お釈迦さまは、仏のさとりを開かれてからの45年間「生命直結の不安」を解決し、無上の幸せになる道一つを教えられました。
(参考)
お釈迦さまが出家を決意されたきっかけとは?「四門出遊」と本当の幸せ
みさき
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