「なかなか覚えられない」「聞いてもすぐに忘れる」という人へ|忘れないための大事な心がけ
いつもお読みいただき、ありがとうございます。
チューリップ企画スタッフのわかです。
弊社では仏教がよく分かる月刊誌などを取り扱っています。
購読を始められる方の中には、仏教とはどんな教えなのか知りたいと学び始める方が多くあります。
ところが、「仏教を勉強しても、なかなか覚えられなくてすぐに忘れる」という声を聞くことがあります。
日常でも、「スマートフォンを持ち始めたけれど操作方法が覚えられない」「本で読んだことを忘れる」ということがあるのではないでしょうか。
今回は、なかなか物事が覚えられない時に大切な心がけを学びたいと思います。
忘れるのが当たり前
物事がなかなか覚えられなかったり、聞いたことをすぐに忘れてしまうとき、多くの人は記憶力が悪いからだと考えるのではないでしょうか。
だから、頭のいい人、記憶力のある人はいいなあと思うのです。
しかし、若いうちは記憶力もあり、物事を覚えておけるでしょうが、それは束の間のこと。
私たちは誰しも必ず年を取っていきます。
記憶力は年齢と共に低下していくと言われますので、今は記憶力のある人もいずれ必ず物事を覚えられない時がくるでしょう。
誰しも物事を忘れるのが当たり前、覚えられないのが当たり前ということかもしれません。
「聞いても忘れてしまう」という人へ
室町時代に蓮如上人という方がいました。
蓮如上人は浄土真宗の8代目の方で、浄土真宗を全国に弘められたことでも有名です。
その蓮如上人に、あるときこのような質問をする人がありました。
「私は仏教を聞いても、ざるから水がこぼれてしまうように、すぐに忘れてしまうのです。
忘れないようにするにはどうしたらいいでしょうか」
蓮如上人はその時このように答えられたそうです。
「上にあげたら水がこぼれてしまうのだから、ざるを常に水につけておけばよいのだよ」
忘れるという前提で対策を
私たちはよく、物事を忘れないためにどうすればよいかを考えます。
しかし、それはざるから水がこぼれないようにするにはどうすればよいかと考えているのと同じではないでしょうか。
ざるはそもそも穴が開いているのですから、水がこぼれないようにすることはできません。
同じように、人間の記憶力には限界があります。
覚えられないもの、忘れるものが人間とありのままに見て、続けて触れることのできる環境づくりをしていくことが大切なのでしょう。
それが、「ざるを常に水につける」ということなのです。
忘れないための環境づくり
蓮如上人が「ざるを常に水につける」と言われたのは、常に仏教に触れられるところに身を置くということです。
仏教を学んで感動した気持ちも、日々の雑事に追われていたらあっという間に忘れてしまいます。
だからこそ、忘れないうちに間をあけず、仏教を学ぶことが大切と言われているのです。
機械の操作方法など、覚えられないとついつい嫌になって途中でやめてしまいます。
しかし、それではいつまでも使うことができません。
使いこなすためには何度でも繰り返し、触れてみることが必要です。
継続して使い続けることで、操作にも慣れていきますから、だんだんと使うことが苦にならなくなっていくのではないでしょうか。
忘れないためには、自分が覚えていられるような環境づくりをしていくことが大切なのですね。
まとめ
私たちにはしばしば物事を覚えられなかったり、忘れるということがあります。
それは人間誰にでもあるものでしょう。
「仏教聞いても忘れてしまう」という人に対し、蓮如上人は「ざるを水につける」心がけを教えられました。
人間は忘れるものという前提に立ち、忘れないための環境づくりをしていくことが大切なのですね。
わか
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