「褒められるのが嫌い」そんな人はぜひ知って|褒め言葉を幸せのタネにする考え方

こんにちは。こころの悩みサポーターのこうへいです。

褒められると嬉しいし、やる気や元気が出てきますね。
自分のやったことを評価してもらえたら、また頑張ろうと思うでしょう。
また自分のセンスや能力を認めてもらえたら、ほめてくれた人に好意を持つのではないでしょうか。
フェイスブックなどのSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービスの略)でも、自分の投稿に「いいね!」や「高評価」をしてくれる人が増えてくると、思わず表情が緩んでしまうものです。

一方で、褒められるのが嫌い、褒められても喜べないと言う人もあるようです。

褒められるのが嫌いと言う友人の率直な思い

私の友人にも、「褒められても素直には喜べない」と言う人がいました。
その友人の思いを聞いてみると、以下のようなものでした。


褒められる時には何か裏を感じてしまうんです。
褒められていい気分になって頼み事を引き受けたのですが、自分がやりたくなくて私にやらせるために私を褒めていい気にして頼み事を引き受けさせたのではないかと思うんです。
その後は全然ほったらかしで、評価もしてくれないんです。
私に何かをやって貰いたい時だけ、私を褒めて、それ以外は褒めも評価もしてくれない。
そんなことが続くので、褒められるとまた何かあるのではと感じて、素直に喜べないのです。

本人の前では褒めていたのに、その人のいない所では、悪口やバカにするようなことを言っているのを聞いたんです。
自分たちがバカにしているのを隠すために、当人の前では褒めているだけなんだと気づいたんです。
きっと私のいない所で私の悪口を言っているのかと思うと、褒め言葉が素直に聞けないんです。


この友人の思いを聞いて、「ネガティブ過ぎだよ」とか「卑屈になり過ぎでは」と思う人が多いと思います。
一方で、この人の言うことも何か分かる気がするなと思う人もあるでしょう。

不誠実な褒め言葉には気を付けよう

安易な褒め言葉には気をつけなければならないと言われます。

イソップ物語にもこんな話があります。

カラスが肉片をくわえて木の枝にとまっていました。
その下を通りかかったキツネがカラスに声をかけました。
「カラスさん、あなたはいつ見ても美しいね。羽の輝きが本当に美しい。そんなあなたの声はどれだけ美しいことでしょう。ぜひ一声聞かせて下さい」
得意になったカラスが
「かぁー」
と一声鳴くとカラスのくわえていた肉片がポトリと落ちました。
なんなく、キツネは肉片を手に入れ、逃げ去っていきました。

不誠実な人の褒め言葉に得意になると痛い目にあうことを言った寓話でしょう。

このように不誠実な褒め言葉には、十分に気を付けなければなりません。
また、褒め言葉にいい気になって、自己を過信してしまうのも危険です。
いい気分の時は、足元が見えなくなりがちですから、思わぬ落とし穴に陥ることが多いものです。
十分に気を付けなければならないことでしょう。

得意になっている状態を有頂天と言われ、最も危険な時だと言われます。
有頂天の語源を知って、有頂天にならないよう心得を動画にしてみました。
「有頂天」の心を見つめる

褒め言葉は善いタネまきのきっかけに

褒めてくる人すべてに裏があるのではと身構えて、心を閉ざしてしまうのも虚しいものです。
誰の言葉も信じられなくなってしまうと、孤独の寂しさに襲われます。
そんな人は褒め言葉とどう向き合っていけばいいのでしょうか。

褒め言葉を聞いたときに、得意になるのではなく、その言葉を通して自分を見つめるきっかけにするのがいいでしょう。
自分の姿を見つめた結果、褒められたことが確かに自分の長所だと思えば、その長所を伸ばす努力をしていけばいいのです。
反対に、そんな褒め言葉は自分には合わないと思ったら、反省し向上するきっかけにするか、忘れてしまうかは内容によって決めればいいでしょう。
また、褒められて引き受けるのではなく、その頼み事を受けることが自分にとってどんな意味があるのか、プラスかマイナスかを考えて決めればいいでしょう。
自分で決めて納得して引き受けたことならば、より前向きに取り組めるはずです。

まとめ

仏教では、善いタネをまくと善い結果が現れると教えられます。
私たちすべての人は、善い結果(満足や安心、充実感などの幸せ)を求めているのではないでしょうか。
それには、善いタネをまきなさいよと勧められるのです。

褒められることを嫌って心を閉ざしていても、あまり善いタネはまけません。
それよりも、褒められたことをきっかけに自分を見つめ、善いタネをまくきっかけにしたいものです。

善いタネをまくと善い結果(幸せ)があらわれることをさらに詳しく紹介しています。
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こうへい

チューリップ企画で動画制作を担当しています。 大学生のときに同じことの繰り返しの毎日にどんな意味があるのかと悩みました。しかも友人に相談しても分かってくれる人がなかったことが大きな苦しみでした。 その時に読んだ仏典の言葉に励まされました。その後、講演会の運営の手伝いをする機会があり、さまざまな悩みを持って参加した多くの人たちの声を聞かせてもらいました。私も学びながら、皆さんの悩みに寄り添っていける情報を発信していけたらと思っています。
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