他人に指摘された時にどう考えればいい?|「立場が人を作る」話

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こんにちは。“伝える技術” 研究家のみさきです。

先日、小学校の教師をしている友人に会いました。
PTAで生徒の親御さんに「言葉遣いをもっと勉強したほうがいい」と、指摘を受けて落ち込んだと言っていました。
今ではよく耳にする若者言葉を使っていたことを指摘されたそうなんですが、彼女は、同年代の人も普通に使っている言葉なのに、なんでそんなことで指摘を受けないといけないのかと、不服に感じたそうです。

ところがその後、生徒の親御さんから指摘を受けたことに落ち込んでいた彼女でしたが、ルイ・ヴィトン(LOUIS VUITTON)で働いている知人からのエピソードを聞いて、元気を取り戻したとのことでした。

彼女が元気を取り戻したルイ・ヴィトン(LOUIS VUITTON)の話とは、こんな内容でした。

ルイ・ヴィトンに学ぶ|指摘やクレームを受ける理由

聞いた話ですが、ルイ・ヴィトンにはこんなクレームがあるそうです。
「カバンの縫い目が1ミリもズレている」

これはヴィトンならではのクレームです。
手軽に買えるカバンであれば、1ミリのズレに気づいたとしてもクレームをあげるまではあまりしないでしょう。
ところがヴィトンのユーザーにとって、1ミリのズレは許せないことなのです。

ヴィトンのカバンの値段は15万以上するものが多いですが、「ヴィトンだから」と購入する人をよく見かけます。
ヴィトンの類似商品が安く売られていても、ヴィトン愛好者は高くても本物のヴィトンを求めるのです。

ヴィトンのきめ細やかでこだわりの品質やサービスを愛している人たちなのでしょう。
ルイ・ヴィトンの仕事を信頼しているからこそ高いお金を払うのですし、クレームもするのです。

「縫い目が1ミリもズレている」というクレームは、「だって、あなたたちはヴィトンでしょ」という、ファンの思いのこもったクレームなのです。

ルイ・ヴィトンのこの話を聞いた友人は、自分も教師という看板を背負っているからこそ、注意を受けたんだと気づいたそうです。
もっと自覚しなくては、と前向きになれたと言っていました。

立場が人を作る

その友人の話に、私も感銘を受けました。
考えてみればどんな人も色々な看板を背負って生きているんだなと、その時思いました。

たとえば…

「母親、父親」という看板
「○○会社の社員」という看板
海外へ行く時なら「日本人」という看板です。

海外では、日本人の清潔さや礼儀正しさは広く知られています。
もし海外で、列の割り込みやたくさんのゴミを散らかしてバスを降りたらどうでしょう。
側でみた海外の人は、「これが日本人なのか?」と不信感を抱くでしょう。

あるいはビジネスの場で、「あれで○○会社の社員か」と思われることもあるかもしれませんし、生活の場で「あれで母親(父親)か」と思われることもあるでしょう。

意識しようがしまいが、私たちはいくつかの看板を持ちながら生きているのですよね・・・。
そう思うと、自分の掲(かか)げている看板を傷つけるようなことがあってはならないなと、身が引き締まりました。

「立場が人を作る」ということわざもそういうことなのかな、と気付かされました。
自分の背負っている看板を意識するのも、自分の成長に大切な心得なのですね。

みなさんも時々振り返ってみてください。

「私の看板は何だろう?」と。

まとめ

他人から指摘をされた時に落ち込むことがあります。
相手は「なぜ自分を指摘したのだろうか?」と考えて見ると、自分が掲げている看板(立場)に期待をしての指摘かもしれません。
「立場が人を作る」
今ある自分の立場を、人間性や価値観を高めていく縁にしてはいかがでしょうか。

相手の期待に応えるために有効な「信用三本柱」という考え方があります。
こちらで詳しく紹介しています。

信用を得るために大切な意識とは|富山の薬売りに学ぶ信用三本柱

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みさき

はじめまして、みさきです。 チューリップ企画で「動画で学べる仏教」を制作しています。 10年間、旅のプランニングの仕事を通して、幅広く多くの方々とお話してきました。旅には各々の想いがあり、じっくりとお話をしながら旅のお手伝いをしていきます。人と関わる中で人間関係で悩んでいる人が多いことを知りました。 8年前に仏教とご縁があり、人間の心についてずば抜けた洞察の深さに感動して、今の仕事に至っています。日常の悩みについて仏教ではどう教えられているかを発信してゆきたいと思います。
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