親との距離感に悩むあなたへ
こんにちは、みさきです。
日常忙しさに追われる中、実家の親とのコミュニケーションが面倒だなと感じるときがあります。
電話がかかってきても「今、ちょっと忙しいんだ」と話を切り上げてしまう。
後で考えると、少し冷たかったかなと反省するものの「また後で連絡すればいいや」と自分を慰めてしまいます。
これは、親がいつもそばにいるという安心感からくる心理かもしれません。
海辺に住む人が海水浴をしない理由
「海辺に住む人は海水浴をしない」という言葉があります。
海がいつでも近くにあるからこそ「すぐそこが海だし、いつでも海水浴ができるんだから今日はいいよ」と思ってしまい、そのうちに遊泳シーズンが過ぎていく、ということです。
家族関係も似たようなところがあるのです。
とても近い仲なので、会おうと思えばいつでも会える、話そうと思えばいつでも話せる、と当たり前に思ってしまい、かえって大切にせず、話もしない仲になりがちなのです。
常にそばにいる存在だからといって、その大切さを忘れがちになるのは、人間の心理です。
クーポンの効果を最大限に上げる有効期限とは
面白いことに、クーポン券に設けられた有効期限も、この心理を物語っています。
有効期限を決めないと使われない、というデータが出ています。
有効期限がないクーポン券の方がお得なのに、有効期限がある方が使われ、しかもその期限は短い方がクーポン効果が高いのです。
期限が近づくと、なぜかそれまで使う気がなかったクーポンを使おうとする。
「今しかない!」という緊迫感が行動を促すのです。
このクーポン券の研究も、チャンスが限られていると人は大切に思うことが分かります。
「一期一会」で家族を見つめ直す
私たちは日々の忙しさにかまけて、家族を後回しにしてしまうことがよくあります。
しかし、その存在がいつまでも当たり前ではないことを忘れてはいけません。
会社の顧客なら、商品やサービスに不審を持たれれば二度と購入してもらえなくなり、関係が離れてしまうので、細心の注意を払います。
恋人もちょっとした心のすれ違いで別れたり、嫌われたりするものなので、いつまでも良い関係が続くよう、努力を惜しみません。
ところが家族の場合、いつまでも一緒にいられるという安心感があり、それがこの関係が続いているのを当たり前に思わせ、ご縁をぞんざいにしてしまわせるのです。
ところがそれは大きな錯覚です。
錯覚だった、決して当たり前ではなかった、と思い知らされる時が、いつか必ず訪れます。
毎日のように起こる不慮の事故や病気。
それらがいつ自分たちに関わってくるかは誰にも予測できません。
「まさかこんな形で別れなければならないなんて」思いがけない死に直面し、今ある縁が突然断ち切られてしまうのです。
家族も実は、期間限定の、いつ終わるかしれない、しばらくの縁なのです。
はかない、かけがえのない縁と知ると、今一緒に居られるこのとき、この場所を大切にしようという心が生まれます。
これを昔から「一期一会」といわれています。
いつか孝行しよう、いつかお礼を言おう、ではなく、今していこう、と思います。
みさき
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