宮崎駿の名言「人間はいるだけでお互いに迷惑」と思えば人間関係ラクになる
人間関係がしんどくなる原因の一つに「迷惑問題」があると思います。
自分が迷惑をかけていると思う時「あぁ、また失敗してしまった・・・どうしよう」と過剰に委縮し、周りの顔色を気にしすぎて神経をすり減らす。
他人が迷惑をかけていると思う時「困った人だ。ほらまた自分勝手な行動をして!」と見下し、相手の一挙手一投足に目くじらを立てイライラする。
どちらにせよ、その根底には「人に迷惑をかけてはいけない」という思い込みがあるのではないでしょうか。
しかし、どんなに気をつけて生活していても、「迷惑をかけない」なんてあり得るのでしょうか?
ジブリ作品を手掛ける宮崎駿監督は、次のように語っています。
他人に迷惑をかけないなんてくだらないことを誰が言ったのか知らないんですけれども、人間はいるだけでお互いに迷惑なんです。
お互いに迷惑をかけあって生きているんだというふうに認識すべきだってぼくは思う。(宮崎駿)
「人間はいるだけでお互い迷惑」とは、なかなか辛辣です(笑)
しかし、実際のところ、そうなんですよね。
家族の場合を考えてみましょう。
観たいテレビが異なって、どちらかが我慢する。
パソコン・スマホから聴こえる動画や音楽の音が大きすぎる。
お風呂に入る順番、朝のトイレ争奪戦、など。
二人以上集まれば、利害が合わないことも起きるでしょう。
だから「迷惑をかけあって生きている」という認識が大事になるのですね。
『「人に迷惑をかけるな」と言ってはいけない』の著書・坪田信貴さんに学びましょう。
「人に迷惑をかけてはいけない」という思い込みの最大のデメリットは、「人に助けを求められなくなる」ということ。
しかし、人は迷惑をかけずに生きていけるわけはなく、それならば「人に迷惑をかけて助けてもらった分、誰かにお返ししていこう」と考えるほうが健全だといいます。
「人に迷惑をかけるな」ではなく、「迷惑はお互いさま。困っている人がいたら助けよう」という声かけを提案しています。
実際、「迷惑をかけるな」と子どもに教える国は日本ぐらいだそう…。
(https://oyako-kufu.com/articles/949より)
迷惑をかけているのはお互いさま。
そう思えば、助け合いの精神が育まれていきますね。
しかし、ともすると「私がこれだけやっている!」と思う心が出てきます。
“俺がこれだけやっている”の自惚れが怒りの元であり、苦しみの根源のようである。
「世話しているのではなく、世話になっているのだ」
「堪忍しているのではなく、堪忍してもらっているのだ」
と心を反転すればどうだろう。苦しみは半減するにちがいない。
(1万年堂出版『新装版光に向かって123のこころのタネ』より)
迷惑はお互いさまですから、自分ばかりが我慢しているのではありません。
周りの人にも我慢してもらっているのです。
そこに目を向けるとお互い認め合って和やかに過ごせますね。
意識していきたいと思います。
九条えみ
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