職場の嫌いな人が気にならなくなる方法|「嫌い」を大事にする
こんにちは。みさきです。
誰にでも苦手な人はあるものです。
接するのを避けられる人ならそれでいいのですが、会社のように身近な人間関係の場合は、苦手な人・嫌いな人がいても、無視するわけにもいかず、ストレスを溜め込んでしまう人も多いと思います。
そこで今回は、身近にいる嫌いな人から心を守る方法について考えていきます。
「嫌い」という感情を理解する
職場の人間関係で、個人の感情をむき出しにするのは良くないことですが、感情を持つ人間である以上、嫌いな人がいるのは仕方のないことです。
まず嫌いな感情を無理に抑え込もうとするのはやめましょう。
では私たちは、どんな人を嫌いになるのか考えてみたいと思います。
「あの人が嫌い」というときは、感情が先にきてしまい、明確な理由が分かっていない場合も多いものです。
嫌いな原因が分かると、不思議と心がラクになってきます。
「嫌い」には大きく2種類あります。
①自己防衛反応から「嫌い」になる
私たちは自分の身を守るための防衛反応から、特定の人を嫌いになることがあります。
こんな体験はないでしょうか。
・以前、カキを食べてあたった→カキが苦手、嫌い
・子供のときに犬に噛まれた→犬が嫌い
・周囲の人から嫌われたくない→自分の意見を言えない自分が嫌い
自分に何らかの痛みや危険を予感して、自分の心を守ろうという防衛反応から起こる「嫌い」です。
これは脳の左右にある偏桃体(へんとうたい)の反応によるもので、何かを見たり聞いたりしたときに、それが自分にとって恐怖や生存に関わるものかを一瞬で判断するといわれています。
自分の身近にコロナ感染者が出た場合、遠ざけたくなるのも自己防衛反応からくる行動です。
実際はその人自身を嫌いなわけではないのですね。
(参考書籍:「嫌いっ!」の運用 中野信子著)
②価値観や経験で判断する「嫌い」
次に価値観の違いから「嫌い」になるケースもあります。
あなたが「嫌い」だと思う人はどんな人でしょうか。
「高圧的な人」「おせっかいな人」「融通の利かない人」「おしゃべりな人」「不愛想な人」・・・
人それぞれ嫌いな人は異なります。
人はみな自分の主観的な価値観で好き嫌いを判断しているのです。
これは脳の眼窩前頭皮質(がんかぜんとうひしつ)が自分にとって価値があるかどうかを見極め、判断していると研究でわかってきています。
(参考文献:医療ニュース)
つまり「嫌いな人」とは、自分にとってデメリットとなる都合の悪い人、「好きな人」とは、自分にとってメリットとなる都合の良い人といえます。
昔から「正も邪も勝手に決めるわが都合」といわれます。
自分にとって都合のいいときは良い人で、都合が悪くなると悪い人だと判断することです。
職場なら、自分の長所を引き出してアドバイスをくれる上司や先輩は良い人です。
一方、必ず自分の意見に反論してくる同僚や仕事の遅い後輩は悪い人と思いがちです。
好きな人、嫌いな人で留まればよいのですが「好きな人=正しい人」「嫌いな人=間違っている人」と言い出します。
「あの人のせいで職場のみんなが迷惑している」と、あたかも自分以外の皆も迷惑しているように言いますが、実は迷惑と感じているのは、そう言う本人だけの場合が多いものです。
「この人は嫌いだ」と感じたとき、その感情は自分の「あれをしたい」「これをしたい」という欲があるからこそ起きてくる心なのです。
この事実を理解し、己の心を見つめると、相手への不快感が不思議とおさまってきます。
あえて嫌いな人と接する
「嫌い」を抑え込むよりも、受け入れるほうが心がラクになる場合もあります。
つまり、あえて嫌いな人と接してみるということです。
上述したように、私たちはつい自分の都合で「あの人は自分勝手だから」とか「あの上司は、人の話を聞いてくれないから」と、相手を嫌いになります。
自分に賛成してくれる人とばかり話したり、自分の考えを裏付ける声を集めてばかりいるより、意見が合わない人や反対してくれる人と接し、自分と違う考えを取り入れてみる。
それが世界を理解する素晴らしいヒントになります。
また、嫌いな相手のどこが嫌いなのかを知ることは、自分自身の価値観や信念を見つめ直す機会にもなります。
嫌いな人と接してみて、それでも嫌いだと感じる場合は、適切な距離を置くのがいいかもしれません。
まとめ
身近にいる嫌いな人から心を守る方法
①「嫌い」という感情を理解する
-自己防衛反応から嫌いになる
-自分の主観的な価値観で好き嫌いを判断している
②あえて嫌いな人と接してみる
みさき
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