定年後の生活を幸せに過ごすために誰でも実行できること
こんにちは。
“伝わる”技術研究家のみさきです。
先日定年を迎えられ、若い時に夢中になっていた社交ダンスを再び始めた、という方と
お話ししました。懐かしい想いが蘇られたのか、とても楽しそうでした。
目次
定年後の人生を失敗しないようにする大切な心がけとは?
医療の進歩により日本人の寿命が伸び、定年後の生活は年々長くなっています。
定年後、夫婦で過ごす時間が増える方が多いでしょう。
パートナーと上手くいっているかどうかで、今後の人生の幸・不幸が大きく影響すると思います。
一般的に男性にとって定年までの幸せは、会社での立場や、仕事のやりがいだったりしますが、退職後は奥さんと一緒にいる時間が格段に長くなります。
女性にとっても、夫が退職後は一緒にいる時間が一気に多くなります。
夫婦共に過ごすことを幸せと感じるか、不幸と感じるか、パートナーとの関係が人生に与える影響は大変大きいといえるでしょう。
以前私は旅行会社に勤めていたのですが、60代以上の方とお話する機会がよくありました。
老夫婦2人で旅行を計画し楽しんでおられる姿を見て、
「あんな夫婦だったら、定年後の人生は楽しいだろうな」
と羨(うらや)ましく思ったものです。
ではどうしたら、定年後も円満な夫婦であり続けることができるでしょうか。
こう思った時に「言葉」が非常に大事だと知らされた話を紹介いたします。
相手の気持ちを察知しようと心がける
今年の9月に定年退職を迎える60代の知人男性から聞いた話
「退職後はお小遣いを減らさないとね」
退職目前に、妻からのこの一言には憤(いきどお)りを感じたと、大変胸を痛めておられました。
「何十年と家族のために働いてきた自分に、最初にかける言葉がこれなのか」
と、老後を奥さんと過ごすことに自信を無くされている様子でした。
奥さんは、ご主人に「ありがとう」の気持ちがあっただろうとは思うのですが、今までよりも家計のやりくりが必要になると心配して、つい出てしまった言葉だったのかもしれません。
しかしこの一言は、何十年と勤めてきた仕事を終えるご主人からしたら、最初にかけてほしい言葉ではなかったのですね…
ご主人から心無い言葉を言われて悲しまれた女性の話
専業主婦をしている65歳の女性です。
この女性は60歳の時に、認知症でガン患者のお母さまの介護のため、仕事を辞められたそうです。
認知症のお母さまは、突然夜に外へ出ようとしたり、大声を出して近所から苦情を受けたりと、毎日一息つく余裕もなく、どう生きていたのか覚えていないと言われていました。
昨年お母さまが他界し、ようやく落ち着いた生活に戻ったそうです。
最近、お友達と出かけられるようにもなったところでのご主人の一言にショックを受けておられました。
「働いていないんだから、贅沢(ぜいたく)はするなよ」
こう言われてからは、外出するのも億劫(おっくう)になったそうです。
「今までの私の苦労を知っているはずなのに、なぜこんな心ないことを言うんだろう」
もう一緒にはやっていけないと思われたそうです。
ご主人も奥さんを傷つけるつもりではなく、何気ない気持ちで言われたのでしょうが、おそらく奥さんにとっては一生忘れられない言葉になったのだと思います。
この2つの事例を聞き、背筋が寒くなり、言葉の持つ力を知らされました。
自分も自覚なしに他人に刃をさすようなことを言っているかもしれません。
言葉の活殺 『言辞施』(ごんじせ)と『舌刀』(ぜっとう)
どんな言葉づかいをし、どういう順番で話すかで幸・不幸が分かれることは多々あります。
仏教で勧められている善い行いに『言辞施』(ごんじせ)があります。
数ある「親切」の一つとして教えられており、言葉を施(ほどこ)す、ということです。
一言が他人を失意から励まし、勇気づけることがあります。
逆に、『舌刀(ぜっとう)』といって、心無い一言が相手を深く傷つけることもあります。
先ほどの事例のように「私に向けられたあの一言だけは、何年たってもどうしても忘れられない」という言葉のことです。
舌一つ 身を生かしもし 殺しもす
言葉には気をつけていきたいと思います。
まとめ
定年後は多くの時間を夫婦であるパートナーと過ごすようになります。
いつまでも幸せな夫婦生活を送れるように、相手の気持ちに心を向け、会話を大事にしてゆきたいものです。
みさき
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