「家族が病気」の不安に寄り添う方法 | 言わない方が良いこととは
はじめまして。ヤオです。
主にデザインや弊社SNSの配信などを担当しています。
記事の執筆は今回が初めてですが、少しでも悩みや疑問にお応えできればと思います。
先日、地元の友人に会った時に、
仕事熱心で料理上手な美人ママさんで、私自身、
しかし何よりショックで不安なのは友人本人なので、
ディープな問題ですので、こんなとき、
この記事では、
言わない方が良いこと
漫画家の瀧波ユカリさんのエッセイ『ありがとうって 言えたなら』に、こんな場面が描かれていました。
作者のお母さんは、当時末期のすい臓ガン。
知人「がんにはキムチが効くらしいわよ!」
作者「でも治らないガンなんです」
知人「治ることもあるかもよ!
知り合いの人は色々試して良くなったって〜」
作者「母のガンは、治らないんです!!」
こんなこと、もう言いたくない。
言った本人は、「何か力になれることは無いか」
「あの人はこれで治った」というのが事実だったとしても、
「いや、うちの場合と一緒にしないで…」と、
特に、病状をよく知らない状態で治療に関するアドバイスをするのは危険です。
病状をよく知っていて、相手が「できることは可能な限り全部したい」と強く望んでいる場合は、
「こんな治療法もあるみたい」というアドバイスもできるかもしれませんが、
その場合も「これをすればきっとよくなるよ」「奇跡を信じよう」という励ましの言葉は、無責任と受け取られる可能性があります。
寄り添いたいと思った時は、
では、
家族には言えない不安な気持ちを聞いてみる
特にガンや脳梗塞など、致命的で再発のリスクがある病気の場合、予後はどうなるのか、これからの生活は大丈夫なのか、不安でいっぱいになると思います。
もし、相手との関係が深く、突っ込んだ話ができるのであれば、
今、どんなことを不安に思っているのか、聞くだけでも随分と楽になるはずです。
「不安を口にすると余計に不安になるのでは?」と思いますが、
負の感情は胸の内にただ抱え込むよりも、吐き出した方が、精神安定に繋がります。
(関連記事:逆境を克服する日記の書き方|ただの日記から「ジャーナリング」へ)
そして、不安な気持ちに共感することで、
家族には頑なに口を閉ざしていた患者も、ケアマネージャーには素直に不安を打ち明けることができた、という事例をいくつか聞いたことがあります。
これは患者本人のことですが、
家族だからこそなかなか言えない不安も、友人や知人といった第三者だから言えることがあります。
現状をただ頷いて聞いてくれる存在は貴重であり、普段、口にはできない不安を聞いてあげることで、心は随分と楽になるはずです。
人生はそもそも不安なところ
人生は、変わり通しです。いつまでも健やかに、平穏無事に、とはいきません。
そして、
有名な古典『歎異抄』には、
「煩悩具足の凡夫・火宅無常の世界は、万のこと皆もってそらごと・たわごと・真実あることなし」(歎異抄)
火のついた家のような不安な世界に住む私達の人生は、全てが色あせ、本当に幸せだと実感できるものは一つもないということを言われています。
「人生100年時代」と言われる今日、長生きしたとしても、病気になればその病気と長く付き合っていかなければなりません。
(関連記事:誰もが病気の苦しみを避けて長生きしたい|人生100年時代をどう生きる?)
また、2020年はテレビをつけるとコロナのニュースばかりが飛び交い、憂鬱な気持ちになることも多かったと思います。
病気や災害などに遭うと「こんな不安な人生を、どうして生きるんだろうか」という疑問がよぎることもありますが、
仏教では、こうした人生不安を出発点として、どうすれば不安のない人生を送ることができるのかを教えています。
まとめ
「家族が病気になった」という人の不安に寄り添いたいときは、治療に関する具体的なアドバイスをするよりも、
現状や不安をただ聞いてあげるだけで、相手の心は楽になります。
今はコロナのこともありますので、なかなか直接は会えないという場合も、
こまめに連絡をとるなど、「気にかけているよ」というサインを送ると、相手も安心するかもしれません。
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ヤオ
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- 「家族が病気」の不安に寄り添う方法 | 言わない方が良いこととは - 2021年1月15日