世の中は何が幸いするか分からない|病気に倒れたからこそ幸せになれたと言える人生を
いつもお読みいただき、ありがとうございます。
お悩み解消研究家のわかです。
脳梗塞で倒れ、2か月入院していたという70代の方が次のように言われているのをお聞きしたことがあります。
私、一日笑って暮らそうと思っています。
何事もポジティブにとらえて、この病気も何かを知らせるためだと思うのです。
そう思うと何もかも勉強ですね。
幸いにも半身不随のような後遺症はなかったそうですが、今もめまいがあり、目の焦点が合わないのだそうです。
外に出ることができず、リハビリの毎日はとても大変だと思うのですが、このように仰る言葉に姿勢が正される思いでした。
病気という辛い経験をされてなお、このように受け止められる方は何が違うのでしょうか。
人間万事塞翁が馬
「人間万事塞翁が馬」という故事成語があります。
その話は次のようなものです。
昔、中国の北辺の塞(とりで)のそばに住んでいたおじいさんがいました。
おじいさんは1頭の馬を飼っていましたが、ある日逃げてしまいました。
おじいさんは大変悲しみましたが、その馬が数か月後、別の足の速い馬を連れて帰ってきたのです。
おじいさんは大変喜びました。ところが、おじいさんの息子が新しくやってきた馬に乗っていると、馬が暴れ始め、息子は落馬して足を折ってしまいます。
馬さえ来なければ落馬しなくてすんだのに。
そう思うのもつかの間、戦争が起こりました。
若いものは兵士として駆り出されて命を落としていきましたが、息子は骨折していたために戦争に行かずにすみ、命が助かったのです。
このような話から、人生の禍福は転々として予測できないことのたとえとして出される言葉です。
世の中は何が幸いするか分からない
人生には様々なことが起こります。
思いがけず幸せに恵まれることもあるでしょうし、反対に突然の不幸に見舞われることもあります。
通常は、誰もが不幸や災難には来てほしくないと願うものでしょう。
ところが、「人間万事塞翁が馬」の話のように、不幸だと思っていたことが引き金となって幸せに恵まれることもあるのです。
人生は、様々な因果関係が複雑に絡み合っているので、何が幸いするかは一見して分からないことの方が多いのですね。
ただ、少なくとも言えるのは、一生不幸しかやってこないという人もなければ、幸せだけに恵まれるという人もないということです。
幸せの最中には思い当たらないこと
私たちは幸せを求めて生きています。
ですから、その幸せを手に入れた時に大変な喜びを感じます。
仏教では、諸行無常(しょぎょうむじょう)と言われます。
諸行とはすべてのもの、無常とは常が無く続かないことです。
幸せもすべてのものの中に入りますから、幸せな時間にもいずれ必ず終わりがくるということです。
しかし、幸せの最中にはその幸せを失うことがあるとは思いもしないでしょう。
うまくいくことが続く時は気をつけなければならないとよく言われるのは、それで失敗した例に事欠かないからではないでしょうか。
病気で倒れたからこそ
仏教月刊誌『とどろき』を購読されている方の中には、ご自身の病気や大切な人との死別など、辛い経験をされている方もおられます。
そういった方々がよく仰っているのは、「この経験があったからこそ人生について深く考える機会を得た」ということです。
辛い経験をされ、そこからまた立ち上がるのは本当に大変なことです。
しかし、それによって幸せの儚いことを感じ、人生に深く疑問を持たれたことで幸せになることができたなら、あの経験には意味があったと言うことができるのではないでしょうか。
すべての辛いこと、悲しいことを本当のハッピーエンドに変える幸せが仏教に教えられています。
今は健康でも、私もいずれ病気に倒れることがあるかもしれません。
仏教を聞き、「病気で倒れたからこその今」と言えるような、幸せな人生を送りたいものです。
まとめ
私たちの人生には様々な出来事がやってきます。
幸せを求め、不幸を厭う私たちですが、諸行無常ですから、幸せも不幸も、永遠に続くことはありません。
幸せに恵まれると嬉しいものですが、幸せの最中には、その幸せに終わりがくるとはなかなか思えないものです。
それで失敗する人も少なからずあるのではないでしょうか。
一方、病気で倒れるなどの不幸にあっても、それをきっかけに人生を見つめ、本当の幸せに向かって進まれる方もあります。
本当のハッピーエンドを迎える方法は仏教に教えられています。
仏教を聞き、不幸を幸せに変える人生を送りたいものです。
こちらの記事でも仏教とはどんな教えかについて紹介しています。
闘病生活で苦しみながらも 心からの「幸せ」を喜んでいる人たちがいる
わか
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