親子で葬儀の話をしますか?|葬儀・法事をする意義を考える
こんにちは。“伝わる”技術研究家のみさきです。
みなさんは親子間で、自分が死んだときの葬儀をどうすべきか、話し合ったことがあるでしょうか。
インターネット調査によると、親が望む葬儀について子供と話し合ったことがあるという人は、23.3%。
ほとんどの人は話し合いもないまま、親が亡くなり、葬儀の手配に戸惑う事態となるようです。
子供の立場からすると、話題にできないのも無理もありません。
「縁起でもない」「残された親族で考えればいい」「親の心情を害したくない」と、敬遠しがちです。
親が高齢になり、入院して、心に留めるようになっても、子供の口から親に葬儀については、なかなか相談しにくいようです。
やはり親の方から切り出す話題なのかなと思います。
どんな葬儀の種類があるのか
私は少し前に、父から「永代供養(えいだいくよう)を考えている」と切り出されました。
父が、自分の死後のお墓の管理まで考えていることに驚き、はじめて私も葬儀や供養について調べてみました。
葬儀の種類は、今日数多くあります。
日本人は、僧侶に読経をしてもらう葬儀が大半だと思いますが、他には神道式、キリスト教式などがあります。
最近は特定の宗教にとらわれない音楽葬やホテル葬、自然葬、生前葬なども増えていると聞きます。
また葬儀の規模によって、家族葬、密葬、直葬、社葬などに区別されています。
葬儀の種類だけでなく、費用はどれくらいかかるのか、親は誰に参列してもらいたいと思っていたのかなど、葬儀の準備に必要なことはいくつもあります。
仏教の葬儀とは
父の宗旨は浄土真宗なので、仏教の葬儀について調べてみました。
僧侶に「阿弥陀経」(あみだきょう)「大無量寿経」(だいむりょうじゅきょう)などのお経を読んでもらい、戒名を授けてもらう、とありました。
私も仏教を学ぶ前だったら、葬儀といえば、そういうものだろうと受け止め、最寄りの真宗の寺に頼めばいいくらいに思っていたと思います。
死んだ人が浮かばれるように、お経をあげて供養することが常識だと思っていたからです。
ところが仏教を学ぶようになり、その思いは一変しました。
お経に何が書かれているのかを学んでみると、その内容は決して死んだ人のためのものではなく、生きている自分自身が学ぶものだったのです。
さらに仏教を学んで驚いたのは、仏教の元祖であるお釈迦さまが葬式や法事を全くされていないということ。
そればかりか葬式や法事の読経が亡くなった人のためになるというのは、迷信であると徹底的に説かれていたのです。
こんなエピソードがありました。
ある時、お釈迦様に一人の弟子が、「死人のまわりで、有難い経文を唱えると、死人が善い所生まれ変わるという人がありますが、本当でしょうか」と尋ねたことがありました。
その時、お釈迦様は黙って小石を一個拾われて、近くの池に投げられました。
水面に輪を描いて沈んでいった石をお釈迦様は指さされて、こう反問されています。
「あの池のまわりを石よ浮いてこい、浮いてこいと唱えながら回れば、石は浮いて来るであろうか」
石は、それ自身の重さで沈んでいったのだ。
人間もまた、自業自得によって死後の果報が決まるのだ。経文を読んで死人の果報が変わるはずがないではないか
というのがお釈迦様の教えです。
「えっ、これじゃあ葬儀、法事は意味ないってこと?」と思われた方もあるかと思います。
意味のないことなら、葬儀も法事もやらなくていいはずです。
なぜ葬式や法事が営まれるのでしょうか。
葬式や法事をすべき意義をまず私たちはよく知らなければなりません。
葬儀や法事の意義をくわしく知られたい方はこちらの記事をご覧ください。
みさき
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