それNGな対応かも?攻撃的な人への対処法

攻撃的な人から攻撃され、ドッと疲れた経験はないでしょうか。

●自分の思い通りにならないと腹を立てて暴言を言ってくる客

●何かにつけて嫌味や文句を言ってくる人

このような攻撃的な人と出会った場合、どのように対処すればいいのでしょうか。

攻撃されたときに、感情的に腹を立て言い返したりやり返したりするのはNGだと言えましょう。

相手の怒りを助長させ、さらに反撃すれば、双方エスカレートして、収拾がつかなくなるからです。

「一緒に腹を立てないようにしよう」と言われます。

イライラに感情を支配されると、集中が乱れてミスを招く原因になりますし、眉間にしわが寄り気難しい顔つきになっていきます。

また体にも影響します。怒ると自律神経が乱れて、心拍数や血圧が上昇し、血流の悪化を招いてしまうそうです。

たとえ、相手が腹を立てていても、自分も一緒に腹を立てなければ、これらの悪影響は受けずに済みます。

攻撃的な人への対処法を教えたブッダのエピソードがあります。

◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇

ある時、邪教徒の若い男がブッダの所に来て、散々、悪口雑言ののしりました。
黙って聞いておられたブッダは、彼が言い終わると、静かに尋ねられました。

「おまえは、祝日に、肉親や親類の人たちを、招待し、歓待することがあるか」
「そりゃ、あるさ」
「親族がその時、おまえの出した食べ物を食べなかったらどうするか」
「食わなければ、残るだけさ」
「私の前で悪口雑言ののしっても、私がそれを受け取らなければ、その罵詈雑言は、だれのものになるのか」
「いや、いくら受け取らなくとも、与えた以上は与えたのだ」
「いや、そういうのは与えたとはいえない」
「それなら、どういうのを受け取ったといい、どういうのを受け取らないというのか」

「ののしられた時、ののしり返し、怒りには怒りで報い、打てば打ち返す。闘いを挑めば闘い返す。それらは与えたものを受け取ったというのだ。しかし、その反対に、何とも思わないものは、与えたといっても受け取ったのではないのだ」
「それじゃあなたは、いくらののしられても、腹は立たないのか」

ブッダは、厳かに、偈(げ)で答えられました。
「智恵ある者に怒りなし。よし吹く風荒くとも、心の中に波たたず。怒りに怒りをもって報いるは、げに愚かもののしわざなり」

「私は、馬鹿者でありました。どうぞ、お許しください」
外道の若者は、落涙平伏し帰順したといいます。

◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇

一緒に腹を立てないようにしたいものですね。

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九条えみ

チューリップ企画では、お客様サポートおよびウェブでの情報発信を担当しています。仏教を学んで約10年。仏教の視点からお悩み解消のヒントをご紹介できればと思います。
心が穏やかになった人へ
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