傷つくことを言われたらどう受け止める?気持ちを切り替える方法3選


いつもお読みいただき、ありがとうございます。
お悩み解消研究家のわかです。

インターネット上で様々な人と交流するのが当たり前になった現代。
気軽にやり取りできる分、時には心ないことを言われて傷つくこともあるかもしれません。

そんな時にはどのように考えたらよいのでしょうか?

言葉は心から出てくる

仏教では、私たちの行いには三通りあるといわれます。
心と口と体の行いです。

中でも特に重視されるのは心の行いです。
口でしゃべるのも、体を動かすのも、心がもとになっているからです。
では、その心はどんなことを思っているでしょうか。

有名な古典の歎異抄には、私たち人間のことを「煩悩具足の凡夫」と書かれています。
「煩悩でできているのが人間」という意味です。

私たちには誰しも、欲や怒り、ねたみ・そねみの煩悩があります。
それらの心が人にひどいことを言ったり、傷つけたりという口や体の行いにあらわれるのです。

悪口は言った本人が受けるもの

悪口などの言葉は、相手を傷つけるだけでは終わりません。
結果的に自分自身に悪い結果をもたらすものです。

仏教では、因果応報や自業自得という言葉で教えられています。
自分のまいた種に応じた結果が自分にあらわれる。
自分のやった行いは、ほかの誰でもない自分自身が受けなければならないもの、ということです。

相手を傷つけるようなことばかり言っている人は、自ら不幸になる種をまいているようなものなのです。

気持ちを切り替える方法

では、傷つくことを言われた時にはどうしたらよいのでしょうか。
上記のことをふまえ、3つご紹介したいと思います。

①反応せずに距離を置く

批判や悪口を言ってくる人には、何か言い返したくなるかもしれません。
しかし、それは自分も悪口を言うきっかけになってしまうので、やめたほうがいいでしょう。

お釈迦様の次のようなエピソードがあります。

ある時、邪教徒の若い男がお釈迦様の所に来て、散々、悪口雑言ののしりました。
黙って聞いておられたお釈迦様は、彼が言い終わると、静かに尋ねられました。

「おまえは、祝日に、肉親や親類の人たちを、招待し、歓待することがあるか」
「そりゃ、あるさ」
「親族がその時、おまえの出した食べ物を食べなかったらどうするか」
「食わなければ、残るだけさ」
「私の前で悪口雑言ののしっても、私がそれを受け取らなければ、その罵詈雑言は、だれのものになるのか」
「いや、いくら受け取らなくとも、与えた以上は与えたのだ」
「いや、そういうのは与えたとはいえない」
「それなら、どういうのを受け取ったといい、どういうのを受け取らないというのか」

「ののしられた時、ののしり返し、怒りには怒りで報い、打てば打ち返す。
闘いを挑めば闘い返す。それらは与えたものを受け取ったというのだ。
しかし、その反対に、何とも思わないものは、与えたといっても受け取ったのではないのだ」

「それじゃあなたは、いくらののしられても、腹は立たないのか」

お釈迦様は、厳かに、偈(げ)で答えられました。
「智恵ある者に怒りなし。よし吹く風荒くとも、心の中に波たたず。怒りに怒りをもって報いるは、げに愚かもののしわざなり」

「私は、馬鹿者でありました。どうぞ、お許しください」
外道の若者は、落涙平伏し帰順したといいます。
「1からわかる親鸞聖人と浄土真宗」より)

お釈迦様のように平然とした心でいるのは難しいことです。
ただ、相手から離れることはできると思いますので、何か言われたら反応せずに、相手から距離をとるようにするのをお勧めします。

②ほかの人の意見を聞く

批判を受けたりすると、自分の行動は間違っていたのかなと自信をなくしてしまうかもしれません。
そうすると、一人でぐるぐる悩んだり、次の行動に踏み出せなくなってしまいます。

物事には様々な見方があります。
批判してきた人にとってはおかしいと思うことだったのでしょう。
しかし、みんながそう感じるとは限りません。

ですから、批判などを受けた時には、周りの人に話をしてみてはいかがでしょうか。
「こんなことを言われたんだけど、どう思う?」と聞いてみると、様々な視点があることに気づきます。

一人の意見にとらわれることなく、気持ちの切り替えもできるのではないでしょうか。

③必要なところは改善する

悪口や人を傷つける言葉は決して言うべきではありません。
その行為自体は慎まなければならないことでしょう。

ただ、相手の言う内容がすべて間違っているかは吟味してみたほうがいいかもしれません。
中には的を射ているものもあるのではないでしょうか。

言い方はともかく、自分の足りないところを教えてもらった。
そのように真摯に受け止めて改善すれば、自分が向上するチャンスに変えられます。

まとめ

私たちには、欲や怒りやねたみの煩悩があります。
その欲や怒りの心が口にあらわれれば、人を傷つける言葉となってしまうでしょう。

もし、そのようなことを言われた時には、次の3つを意識してみてはいかがでしょうか。
①反応せずに距離を置く
②ほかの人の意見を聞く
③必要なところは改善する

反面教師にして、自分はひとを喜ばせる言葉に心がけたいですね。

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わか

チューリップ企画コールセンターのわかと申します。 静岡の温暖な気候の中で育ったせいか、のんびりと構えていることが多く、周囲からはよく「いつも安定しているね」と言われます。 日常の様々な出来事を物語化することが好きです。学生時代、家ではほとんどの時間を机の前で過ごし、ノートに散文を書きためる日々を過ごしていました。そんな小さい頃からの癖で、日常の出来事を無意識に観察していることがあり、見ているうちに周囲の人間関係も客観的に把握することができるようになりました。 今まで見てきた人間関係、自分自身の悩んだ経験や、日々の電話応対の中でのお客様の声などを通して、皆様の悩みに寄り添える記事を書いていきたいと思います!
心が穏やかになった人へ
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