スティーブ・ジョブズも最期は後悔していた?ハッピーエンドの人生にするために知っておきたいこと
スティーブ・ジョブズはAppleの創業者であり、iPhoneの生みの親です。
iPhoneの登場により、爆発的にスマートフォンが普及しました。
まさに世界を変えた偉人です。
スティーブ・ジョブズの最期の言葉
そんなジョブズは2011年に膵臓がんにより56歳で亡くなりました。
スティーブ・ジョブズの遺産は約2兆2000億円(206億ドル)です。
これだけ成功したジョブズは、さぞ満足して人生を終えたように思いますが、病床で語ったのは後悔の言葉でした。
病気でベッドに寝ていると、
人生が走馬灯のように思い出される。私がずっとプライドを持っていたこと、
名誉や富は、
迫る死を目の前にして
色あせていき、何も意味をなさなくなっている。(スティーブ・ジョブズ)
「私は、ビジネスの世界で、成功の頂点に君臨した」と発言しているジョブズは、たしかに大成功を納めました。
ハッピーエンドで人生が終わるかと思いきや、名誉や富は死を前にして色あせ、何も意味をなさないと述べています。
一生かけて求めていたものは「本当に自分を満足させるものではなかった」という後悔の言葉です。
死を前にしたときの心境を室町時代の僧侶はこう書き残しています。
まことに死せんときは、予てたのみおきつる妻子も財宝も、わが身には一つも相添うことあるべからず。
されば死出の山路のすえ、三途の大河をば、唯一人こそ行きなんずれ。(蓮如上人)
いざ死ぬときには、大切にしてきた家族と永遠に別れなければなりません。
骨折って築き上げた財産はあの世には一円も持ってはいけません。
「死ぬ」とは今まで頼りにし心の支えにしてきた全てから見放されることであり、一切の装飾をはぎ取られたった一人で後生へと旅立っていくのだと蓮如上人は言われています。
死を前に後悔する人間の姿は、スティーブ・ジョブズも室町時代も古今東西を通して変わらないのですね。
人生をハッピーエンドにするには
ことわざに「人間万事塞翁が馬」とあります。
人生において何が良くて何が悪いことだったのかは結末を見てみないと分かりません。
人生の結末は「死」です。
スティーブ・ジョブズの後悔の言葉から分かるように、人生をハッピーエンドにするには「死」を前にしても色あせない壊されない幸せになることです。
それを仏教書『歎異抄(たんにしょう)』には「摂取不捨の利益(せっしゅふしゃのりやく)」と表現されています。
「摂取不捨」とは、絶対に捨てられない、裏切られない
「利益」とは、幸せのことです。
死を前にしても絶対に捨てられない、裏切られない幸せを摂取不捨の利益と言い、その幸せになることで私たちはようやく心の底から安心・満足できるのだと仏教では教えられています。
この摂取不捨の利益とは、名誉や富といった幸せと何が違うのか、どんな幸せなのか、詳しくは次の記事をごらんください。
九条えみ
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