退職後に気づいた心の穴の正体とは?|寂しさが人生を意味あるものにする


いつもお読みいただき、ありがとうございます。
お悩み解消研究家のわかです。

色々なことに忙しくしている時は、もっと時間が欲しいなあと思います。
しかし、一方で時間を持て余しヒマになると、それも辛くなってきます。
世の中思うままにはならないようです。

現役で仕事に励んでいる時は何も感じなくても、退職後時間ができると、心に穴が開いたようになると言われます。
その心の穴は、退職後にできたものでしょうか?それとも、ずっと前からあったものなのでしょうか?

今回は、この心の穴の正体とは一体何か考えてみたいと思います。

退職後に気づいた心の穴

月刊誌『とどろき』の読者の方から次のようなお手紙が届きました。

妻、親、長男と1年半の間に3人と別れました。
その頃はまだ仕事で暗いこと、つらい事も忘れていましたが、退職して半年も過ぎた頃、ふと心に穴が開いたようで毎日ボーっとしていた時に『とどろき』に出会いました。

大切なご家族を短期間に3人も亡くされたということは、本当に悲しくお辛かったと思います。
それでも、仕事で忙しい日々を駆け抜け、退職後、ふと感じたのは何とも言えない心の穴。

この方は、その時にちょうど『とどろき』で仏教を学び始められたのだそうです。

心の穴はいつ開いたのか

心の穴は、なんとなく寂しい時に感じるものだと言われます。

この方は、退職後、仕事ができないことに寂しさを感じていたのでしょうか。
それとも、3人のご家族との別れを経験して、退職後にふと寂しさを感じられたのでしょうか。

仏教では、私たちは誰しも心の中に寂しさを抱えているものだと教えられています。
お釈迦さまは人生について、次のように説かれています。

独生独死 独去独来(どくしょうどくし どっこどくらい)

生まれた時も独り、死んでいくのも独り、独りでこの世にやってきて、独りでこの世を去っていく。
家族や友人、同僚など、連れはいても、心は最初から最後まで独りぼっちだと言われているのです。

何かの折にふとその寂しさが心にぽっかり穴が開いたような形で表れているのかもしれません。
つまり、心の穴は退職後、時間ができたから開くというわけではないようです。
誰でも、最初から心の穴が開いているということなのでしょう。

忙しさに紛れて忘れていたこと

「忙」という字は「心を亡くす」と書きます。
また、「忘」という字も「心を亡くす」と書いてあります。

目の前にある仕事に一生懸命で、他のことを考える余裕もなく日々が過ぎていく。
そうして気づいたら定年を迎え、退職する年齢になっていた。

誰もが抱えている人生への寂しさを、忙しい時は忘れてしまっています。
それが退職後、時間ができた時にふと思い出すことがあるのです。

寂しさが人生を意味あるものにする

心の中に穴が開いたような状態は、あまりいい状態ではないと考えられています。
ですから、その寂しさに気づいた時はどうにかして心の穴を埋めようとします。
ところが、寂しさとは一概に悪いものではなく、寂寥を感ずることが人生を意味あるものにすると言われています。

自分は今まで仕事を一生懸命やってきたけれど、今は何もなくなってしまった。
亡くなった家族は一体どこへ行ったのだろう。
これからの時間、自分は一体何をすべきなのだろう。

これらの疑問の答えを見つけるのは、やはり時間のある時にしかできません。
だからこそ、退職後、心の穴に気づいたときはチャンスなのではないでしょうか。

まとめ

退職後、時間ができると、心の中に穴が開いたようで、どこか寂しさを感じてしまいます。
しかし、仏教では誰もが心の中に寂しさを抱えているものだと説かれています。

忙しい時には忘れていた寂しさに気づくことで、人生は意味のあるものになると言われます。
その疑問の答えを示されているのがお釈迦さまなのです。

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わか

チューリップ企画コールセンターのわかと申します。 静岡の温暖な気候の中で育ったせいか、のんびりと構えていることが多く、周囲からはよく「いつも安定しているね」と言われます。 日常の様々な出来事を物語化することが好きです。学生時代、家ではほとんどの時間を机の前で過ごし、ノートに散文を書きためる日々を過ごしていました。そんな小さい頃からの癖で、日常の出来事を無意識に観察していることがあり、見ているうちに周囲の人間関係も客観的に把握することができるようになりました。 今まで見てきた人間関係、自分自身の悩んだ経験や、日々の電話応対の中でのお客様の声などを通して、皆様の悩みに寄り添える記事を書いていきたいと思います!
心が穏やかになった人へ
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