任せる力 「ハインリッヒの法則」があてはまる
『いつも忙しそうにしている割に、あまり成果が出せていない人』
『いつも余裕があるのに、多くの仕事をこなし、成果をバンバン出している人』
その違いは、どこにあるのでしょう。
いろいろな要因があると思いますが、仕事は一人でしているのではなく、チームで行っていますので、
「どれだけ自分の周囲の人の力を生かせているか」
これが大きな要因として考えられます。
これを 『 任せる力 』と呼びたいと思います。
他人に任せることは、簡単なように見えて、実は難しいのです。
失敗すると、かえって自分を忙しくさせることにもなりますので、任せたいけど、任せられず、結局、他人に任せずに、自分でそのままやってしまう人も少なくありません。
この『 任せる力 』を身につけるには、「 技術 」だけでなく「 メンタル 」も非常に大事になります。
「 技術 」だけなら短期間に身につくのでしょうが、「 メンタル 」もありますので、身につけるのが難しいのです。
『 任せる力 』を身につけるには、「 メンタル 」と「 技術 」の両方が必要です。
1章 「メンタル」
2章 「何を任せるか」「任せる目的」
3章 「任せる相手」
4章 「任せる技術」(自分の仕事を整理整頓する)
5章 「任せる技術」(引継の方法)
この順番で説明していきたいと思います。
5章「任せる技術」(引継の方法)について、説明しています。
つくったマニュアルを渡して「これを読んでもらったらわかるから。何かわからないところがあったら聞いてね」
これでは、不親切です。
実際、自分では、読んだらわかると思っていますが、任せる相手が読んでみると、わからないところがあるものです。
もちろん、わかるように努力するのですが、一人一人、今までの経験が違いますので、どうしても、わからないところが出てきます。
マニュアルを渡しただけでは、任せることはできません。
また、人間は必ず失敗する存在なので、失敗に対して、どう対処するかを伝えることも大事になります。
重大事故の前には必ず『予兆』がある
労働災害の発生確率に関する法則に「ハインリッヒの法則」があります。
1件の重大災害の裏には29件の軽微な災害があり、さらにその後ろにはヒヤリとするような事例が300件潜んでいるという。
ヒヤリとした経験をした時、重大災害につながるような要因があるのだということを認識し、十分な対策を立てれば、重大災害が未然に防げるという考え方です。
業務システムでも「ハインリッヒの法則」があてはまる
これは、仕事の業務システムにもいえると思います。
重大な失敗が起こると、当事者は「こんなことが起こるとは思わなかった」などと、それが不慮の事故であるかのような言い訳をします。(仕方がなかったから許して下さいという気持ちです)
しかし、重大な失敗の前には何かしらの「予兆」が必ずあったはずで、それに気づいた時に適切な対応をしていれば、防ぐことは十分可能だったはず。
従って、システム内で、毎日、起きている1つ1つの失敗やミスを、それがたとえ小さなものでも無視せず、1つ1つ解決していくことが大切です。
この真摯な姿勢だけが致命的な失敗を防ぐ可能性があります。
まとめ
・「人間は必ず失敗するもの」
・「ハインリッヒの法則」
システム内で、毎日、起きている、1つ1つの失敗やミスを、それがたとえ小さなものでも無視せず、1つ1つ解決していくことが大切
あさだ よしあき
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