親と別れてから後悔しないために知っておきたい親孝行の話
こんにちは。”伝わる”技術研究家のみさきです。
前回、親孝行についてのブログ(「親孝行ができていないな…」という時に、心動かす問いとは )を書いた後、何人かの方から感想をいただきました。
ありがとうございます。
職場のある40代の男性から「親孝行のブログ見たよ」と声をかけられ、話をしてみると、その方は実家にいらっしゃるお父さんお母さんに、2年前から月に2回、電話をする日を手帳に書き込んでいるそうです。
親のことを後回しにしがちなのを反省してそうされているそうです。
普段、親から受けた恩を忘れてしまいがちな自分に自戒を込めて、今回も親孝行について書きたいと思います。
近きは遠き存在
ロンドン市民はあの有名な観光名所に行かない!?
以前、ロンドンへ行ったときに現地ガイドが話していたことです。
ロンドンは世界で最も多くの観光客を集める都市のひとつですが、その最大の観光名所といえるのが、国会議事堂(通称ビッグベンBig Ben)です。
ところがなんとロンドン市民の大半はビッグベンを観光したことがないそうです。
その理由は、あまりに身近にありすぎて「いつでも行ける」と思うと、わざわざ見に行く気にはならないからだとのこと。
ではそんなロンドン市民が、ビッグベンを訪れるのはどんなときでしょうか。
それはロンドンの街から引っ越すとき、だそうです。
ロンドンを去る直前になって、ようやく彼らはビッグベンに足を運ぶのです。
チャンスが限られていると思うと、それまで当たり前だった周囲の光景が特別な存在に変わるのでしょうね。
クーポンの効果を最大限に上げる有効期限とは
最近の研究で、クーポン券の有効期限についても、おもしろいことがわかりました。
クーポン券の有効期限は短い方がいいという研究結果が出たのです。
ふつうは、有効期限が長いクーポン券をもらう方がお得だと思うでしょう。
ところが実際には、期限が短いクーポン券のほうがよく使われました。
時間が限られることで、消費者に使おうとする気持ちが掻(か)き立てられていたのです。
このクーポン券の研究も、先ほどのビッグベンの話と同様、チャンスが限られていると人は積極的に動くことが分かります。
ほんのしばらくの縁と知れば
私たちにとって親の存在は、最も長く、安定していつまでも続く人間関係だと思います。
恋人や友人は何かのわだかまりで離れることがあり、ビジネスの相手もいつまでもよい関係が続くか分からないので、ある種の緊張感が伴いますが、親はいつまでも一緒にいられるという安心感からか、私たちはこのご縁をあまり大切にしていない傾向があります。
ところがそれは錯覚で、家族も実は、期間限定のほんのしばらくの縁なのです。
毎日、人が病気で、あるいは事故や事件に巻き込まれて亡くなっています。
思いがけない死に直面し、今ある縁が突然断ち切られてしまうことが現にあるのです。
両親とのご縁も、いつ終わるか分かりません。
ほんのしばらくの縁と知ると、親孝行を今していかないとな、と思わずにいられませんね。
仏教では、これを「一期一会」の精神といいます。
まとめ
親孝行がなかなかできない理由の一つには「親とはいつでも会える」と錯覚した心があります。
大切な親も、期限付きのほんのしばらくの縁なのです。
忙しい日々ですが、「今月は親と話したかな」と問いかけていきたいと思います。
みさき
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