悩んでいる友達の力になりたいなら、悩みを的確に具体的に理解しよう
こんにちは。こころの悩みサポーターのこうへいです。
知人から「友達が仕事を辞めたいと言って悩んでいたので、ブログの記事を紹介したけれど、反応がいまいちだった」と言われました。
知人や悩んでいる友人の力になれずに、本当に申し訳なく思いました。
そこで、その知人にその友達はどうして仕事を辞めたいと思っているのかと尋ねてみました。
すると「たしか仕事がつらいと言っていたような、職場が合わないとも言っていたし……」と、どうもハッキリしない様子でした。
同じ“仕事を辞めたい人”でも同じではない
仕事を辞めたいと言っていても、何に悩んでいるのかは、人によって違います。
仕事がつらいといっても、休みがなく体力的につらいのか、ノルマが厳しく精神的に追い詰められているのか、人間関係に疲れてしまったのか、様々な事情があります。
一言で人間関係と言っても、上司との関係か、同僚、部下、取引先の相手などいろいろあります。
上司との関係に悩むといっても、パワハラ上司とか、過度に期待されて困っているとか、妻子ある上司を好きになってしまって会うのが辛すぎるなんてパターンもあるかもしれません。
仕事を辞めたいと言っている人でも、どの悩みを抱えているのかによって、どのように声をかけ、アドバイスするかは異なってきます。
今の仕事が自分の適性に合っていないので仕事を辞めたいと言っている人、パワハラ上司に毎日いじめられて精神的に追い詰められて仕事をやめたいと言っている人、同じことを言っても意味がないでしょう。
相手の悩みを的確に具体的に知ることがまず大切
例えるならば、お腹が痛いと言っている患者がいたら診察も検査もせずに、誰にでもいつでも同じ薬を与える、という医者がいないのと同じです。
胃ガンなら胃ガン、胃潰瘍ならば胃潰瘍、食べ過ぎならば食べ過ぎに応じた治療法があります。
だから、医者がまずしなければならない大事な仕事は、患者の苦しんでいる病気の正体を知ることだと言われています。
大事な家族や友達が悩んでいたら、何とか助けたい、力になりたいと思います。
その時にまず大切なことは、相手が何に悩んでいるのか、的確に、そして、具体的に、分かってあげることだと言えます。
「相手の悩みに応じて教えを説く」お釈迦さまがそうだった
仏教を説かれたお釈迦さまは、相手の悩みに応じて話をすることを大切にされ、実践なされた方です。
お経というのはお釈迦さまの教えられたことを書き残したものですが、お経は全部で七千余巻あると言われます。
本で言えば、7000冊以上の本になっているということです。
なぜそんなに多くのお経があるのかというと、お釈迦さまは、話をする相手が抱えている悩みや心の状態に応じて、最適な話をなされたからだと言われます。
話をする相手が変われば、悩んでいることや心の状態も違いますから、話のなされ方も変えられます。
そのようにして多くの人に、その人その人に応じて話をなされたので、これほど多くのお経になったということです。
仏教では「対機説法(たいきせっぽう)」と教えられます。
機(き)に対して法を説くということですが、機(き)とは人のことですから、話をなされる相手に合わせて教えを説くということです。
お釈迦さまは、相手に応じて教えを説かれた方だということが知らされますね。
まとめ
知人はまず友人が何に悩んでいるのかを的確に具体的に分かってあげることが大切なことだと分かったようで、「友達の悩んでいることをもっと詳しく聞いてみたいと思います」と言っていました。
大事な家族や友達が悩んでいたら、まず大切なことは相手が何に悩んでいるのかを的確にそして具体的に分かってあげることです。
私も、ついつい相手の気持ちを理解しないまま、自分の思いで話をしてしまいがちです。
心がけていきたいと思います。
相手を元気にしようと思ったら、優しい言葉をかけてあげることが大事です。
では、どんな言葉が相手を元気にする「優しい」言葉なのでしょうか。
こちらの記事で紹介しています。
和顔愛語でみんな幸せ!(後)|優しい言葉の共通点とは?
こうへい
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