「勉強時間を増やす」前に「勉強密度を上げる」(8)
「勉強時間を増やす」前に「勉強密度を上げる」(8)
~ ピグマリオン効果 ~
試験合格請負人のあさだです。
現在、勉強密度と密接な関係がある「集中力」をあげる勉強法について、説明しています。
「集中力」が低い時と高い時では、全く異なります。
高い集中力がずっと続けばよいのですが、どんな好きなことでも、続けていると、疲れて、集中力が落ちてしまいます。
そんな時は、同じ勉強を続けるのではなく、違う分野の勉強に切り替えるのが一番望ましいです。
勉強を切り替える際のポイント、それが「サンドイッチ勉強法」です。
好きな科目があると、サンドイッチ勉強法ができるようになります。
勉強の切り替えもうまくいき、高い集中力を持続することができ、勉強成果も上がっていきます。
そのためにも、まず、好きな科目、得意な分野をつくるのが大事です。
では、どうしたら、好きな科目ができるのか、また、どうしたら、勉強すること、学ぶことが好きになるのでしょうか。
前回は、「脳を活かす勉強法」(茂木健一郎著)から説明しました。
やる気の自家発電
■以下、「ドーパミンによる強化サイクル」といいます。
1.ある行動をとる
2.試行錯誤の末、うまくいく
3.ほめられる・達成感を得るなど、報酬を受け取る
4.ドーパミンが放出され、快感を得る
5.「1のある行動」と「快感」が結びつく
6.再び同じ行動をとりたくなる
7.うまくいく(上達していく)
このサイクルが回っていくと、好きになる、上達していきます。
このサイクルを回すには、小さい成功体験が大切です。
小さな成功体験の大切さについて、「ナポレオンで仕事上達(齋藤孝著)」には「やる気の自家発電」と表現されています。
最近は特に、人に認めてもらわないとやる気が出ない、という人が増えている。
確かにそれは1つの方法だが、それだけでは継続的な意欲にはならない。
自分の中に「やる気の自家発電的回路」を持たないと意欲が持続しない。
小さくてもいいから、達成感を味わうことだ。
小さな達成感を積み重ねることで、自分の内部に「やる気→達成感→湧き上がる喜び→さらなるやる気」という回路ができあがっていく。「ナポレオンで仕事上達(齋藤孝著)」
「勉強が好き」「数学が好き」「英語が好き」など、好きになったのは、小さな成功体験に、大きく影響しています。
勉強が好きになるには、小さなことでいいので、成功体験を積むことが必要になります。
子供の場合は特にそうですが、好きではなかった科目でも、テストで100点を取ったことがきっかけで好きになっていくことが多いです。
さらに、褒められたりすると、もっと褒められたいと思って、勉強して、その科目が本当に好きになってしまいます。
ピグマリオン効果
心理学に「ピグマリオン効果」があります。
相手に期待されていると、本当に伸びていく効果です。
このピグマリオン効果を考えると、小さな成功から、やがて人から褒められるような成功をする。
その成功体験から「好きだ」「自分はできるんだ」と思えることが、いかに大切なことか、わかります。
1.小さな成功体験
2.周りの人から褒められる
3.楽しくなる、好きになる
4.成功体験
5.周りの人から「頭がいい」「この分野に詳しい」「この、出来杉君!」と評価される
6.もっと好きになる
何の成功もなければ、誰も褒めてはくれません。
周りの人から褒められ、評価されるには、成功体験が必要です。
小さな成功体験は、やがて人から褒められるような成功体験を生み出します。
成功体験は、自分のやる気を生み出し、周りの人からも褒められるようになります。
褒められると「自分はできるんだ」「得意な科目ではないか」と思うようになります。
そうなれば、ますます勉強のやる気が出て、成績も上がっていくことでしょう。
まとめ
・サンドイッチ勉強法 好きな科目のパンで、好きでない科目のハムをはさむ
・やる気の自家発電
小さな成功体験は、自分のやる気を上げる
・ピグマリオン効果
相手に期待されていると、本当に伸びていく効果
褒められると、ますますやる気が出る
(関連)
→ 勉強法って何?知らないと損する目からウロコの勉強法(1)
あさだ よしあき
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