暗記が苦手な人でも簡単に暗記「皿回し暗記法」(10)
「まなぶ」は「まねる」が語源と聞いて納得した、試験合格請負人のあさだです。
今回で、暗記の説明をまとめたいと思います。
どの試験でも、暗記を避けて通ることはできません。
試験によっては、暗記のみで、合格点をとれる試験もありますし、暗記だけでは合格点がとれない試験でも、基本的なことは暗記した上で、応用問題を解くことになります。
試験に合格しなければ、次のステップに進めないのならば、覚えることに意味があるかどうかの問題ではなく、合格するために、覚えなければなりません。
だからこそ、効率的に覚えることが大事になります。
どうすれば、効率的に覚えることができるのか。勉強のコツも、学んだことは復習することにありますが、暗記のコツも「忘れる前に反復する」ことにあります。
その暗記のコツを方法化したのが「とにかく回転法」「皿回し暗記法」です。
「とにかく回転法」とは
- とにかく声に出して読み始める
- 速く読めるようになる
- 短い時間でたくさん読めるようになる
- ある時、一気に定着度が増している感じがする。ラストスパート!
- いつの間にか暗記している
「とにかく回転法」「皿回し暗記法」は『守・破・離』の『守』
「とにかく回転法」「皿回し暗記法」は、暗記法の基礎になります。
基礎を学ぶことが大事であることは、『守(しゅ)』『破(は)』『離(り)』を通して、以前、説明しました。
改めて、『守(しゅ)』『破(は)』『離(り)』とは、
能楽を確立した世阿弥の教えで、最初は基本を忠実に守り、次にそれを応用、最後は型から離れるというプロの成長過程を表すもの。
指導者から何かを学び始めてから、ひとり立ちしていくまでに、人は、『守』・『破』・『離』という順に段階を進んでいきます。
「皿回し暗記法」は、暗記において『守』にあたります。
『守』を抜かし、いきなりに『破』『離』をやってしまうと、我流になり、やがて壁にぶつかってしまいます。
学生時代は、暗記力もあり、勉強する時間もとれましたから、我流でも、何とかなると思います。
ところが、社会人となり、暗記力が落ちてきて、勉強する時間が中々、とれない。
そうなると「年をとって、暗記力が落ちたから、暗記ができない」「勉強する時間がとれないから、暗記ができない」、思わずに口に出てしまうのではないでしょうか。
「皿回し暗記法」は、年をとっても、忙しくなっても、実行すれば、必ず覚えられる方法です。
『破』『離』で自分にあった暗記法を確立させる
「皿回し暗記法」で止まっていては、まだ、本当に自分にあった暗記方法は、確立されていません。
『守』・『破』・『離』という順に段階を進んでいくことが必要になります。
自分にあった、もっと効率的に暗記できる方法が身につきます。
よく暗記でいわれることでしたら
- ゴロあわせ
- 過去の経験に関連させて覚える
などなど、さまざまなテクニックが紹介されています。
数学のルート、化学の元素記号、歴史の年号など、さまざまなゴロあわせがあり、それを使って、覚えた人も多いと思います。
「1192 いい国つくろう鎌倉幕府」(懐かしい)
最近は1185となったそうで、「いい箱つくろう鎌倉幕府」では、覚えにくいですね。
しかし、ゴロあわせしか覚える方法がなければ、うまいゴロあわせができないものは、覚えられなくなります。
「あの電車に乗っている時に覚えた」
「友人としゃべっている時に覚えた」
何か過去の経験とリンクしていると思い出しやすくなります。
しかし、どうしてもリンクしない、そういうこともあります。
いろいろなテクニックがありますが、これらは、人それぞれ、あうあわない、があります。
試しながら、自分のあったものを見つけていくしかありません。
「皿回し暗記法」の『守』を踏まえながら、『破』・『離』という順に段階を進んでいって、自分にあった暗記法を確立させます。
そうなれば、生涯、自分の利益を生み出す財産となるでしょう。
私も、今までに大変な利益を受け取っています。
試験日に100%のパフォーマンスにもっていく
話題が変わりますが、試験上のテクニックで、試験日に、いかに100%のパフォーマンスにもっていくか、これは非常に大事です。
体調管理もその一つです。
せっかく勉強して、合格ラインをこえる学力がついても、試験当日、体調を崩して、本来の力を出すことができなければ、残念な結果となります。
それと同様に、人間も忘れる生き物ですから、いつまでも覚え続けることはできません。
例えば、暗記でいうと、試験日の1週間前に、100%のパフォーマンスにもっていっても、人間は忘れる生き物ですから、毎日、持続させることができなければ、試験日までに、パフォーマンスは、9割、8割に落ち込む可能性があります。
これでは、1週間前に、100%のパフォーマンスにもっていった努力は報われません。
試験日に、100%のパフォーマンスにもっていく計画が大事になります。
試験日から逆算して、どのように「皿回し暗記法」を実行していくか。
この計画をうまく立てて、そのとおり、実行できる人は、他の人よりも、効率的に、暗記することができるでしょう。
まとめ
- 「皿回し暗記法」は、暗記において、『守』『破』『離』の『守』にあたります。
- 『守』を抜かし、いきなりに『破』『離』をやってしまうと、我流になり、やがて壁にぶつかってしまいます。
- 『守』『破』『離』と、自分にあった暗記法を確立させましょう。
生涯の財産となります。 - 試験日に、100%のパフォーマンスにもっていく計画が大事
今回で、暗記関連は、終わりまして、次回からは、別のテーマの勉強法にうつりたいと思います。
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あさだ よしあき
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